ようこそ赤ちゃんSNSで家族対面 砂川市立病院 200人撮影、母親メッセージも

赤ちゃんの撮影を担当する明山さん(中央)と中山さん(右)、佐藤係長

【砂川】はじめまして、赤ちゃん―。砂川市立病院は、院内で生まれた赤ちゃんの写真を撮影しSNSで発信している。新型コロナによる面会制限の中でも、生まれたばかりの赤ちゃんの顔を家族などに見てもらう目的。昨年度から始め、これまで約200人を撮影し、母親たちから喜ばれている。

同院では2020年から新型コロナ感染対策で出産の立ち会いや入院の見舞いなどができなくなり、出産してから約1週間後の退院時まで、母親以外の家族は赤ちゃんに対面できなくなってしまった。同院事務局経営企画課企画係でホームページなどを担当する明山優夏さん(25)は「家族に早く赤ちゃんを見てほしい。何かできないか」と考えた。写真をSNSを通じて発信することを思いつき、佐藤大作係長(40)に相談。21年度から始めた。

まずは、出産して入院中の母親にスタッフが撮影の申込書を配る。希望した母親の病室に明山さんや同僚の中山柚希さん(20)らが出向き一眼レフカメラで赤ちゃんを撮影。翌日ごろまでに「フェイスブック」と「インスタグラム」に投稿する。投稿には「生まれてきてくれてありがとう」など母親から赤ちゃんへのメッセージのほか、母親が希望すれば、赤ちゃんの名前も添える。

SNS​に​投​稿​さ​れ​た​赤​ち​ゃ​ん​の​写​真​や​母​親​か​ら​の​メ​ッ​セ​ー​ジ​(​砂​川​市​立​病​院​の​フ​ェ​イ​ス​ブ​ッ​ク​よ​り​)​

昨年度の撮影は164人、本年度は35人(22日現在)で、全体の4割ほどが希望。赤ちゃんのかわいい表情をとらえようと、赤ちゃんが泣きやむのを待つなど気を配る。中山さんは「双子を1枚の写真で撮影する時は、どちらかが動いてしまい大変だった。看護師さんに協力してもらい、なんとか撮影できた」と笑顔で振り返る。

明山さんは、母親からの「ありがとう」の言葉がやりがいだとし「コロナ下だからこそ、赤ちゃんの写真でお母さんや家族が癒やされてほしい。面会制限が続く間は続けたい」と話す。朝日紀博事務局長は「出産がお母さんの楽しい思い出になることにつながれば」と期待する。

同院は中北空知で唯一出産できる病院で、昨年度の分娩(ぶんべん)件数は437件に上る。

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