手作り夕食、幅広い世代に 京極町社協 子育て世帯、単身者支援で販売

京極町内の「きょう・ここ」で行われた手作りおかずの試験販売。親子連れらが夕食用に購入した

【京極】家庭の味を気軽に味わって―。町社会福祉協議会が7月から、夕食用の手づくりのおかずを町共生型地域福祉拠点「きょう・ここ」(京極223)で販売する。食事の準備を負担に感じる高齢者や共働き、子育て世帯などを支援する狙いで、当面は月1回のペースで始め、来年にも週1回に増やす予定だ。今月17日には試験販売を実施。ここでの利用者からの意見や要望を踏まえ、メニューや価格などを決める。

キーマカレーにシューマイ、卵焼き。17日夕方に行った試験販売では、会場のテーブルに同社協職員らがその場で手作りした7品の総菜が並んだ。量り売りで、種類によっては100円から持ち帰れる。仕事帰りに6歳と1歳半の子どもを連れて訪れた町内のアルバイト香川ともみさん(37)は「今日は夕飯を作るのが面倒で。気持ちが楽になる」と笑った。

同社協は高齢世帯へ夕食を配達する事業を行ってきたが、対象は65歳以上の単身者や夫婦、要介護者などに限られる。多世代に支援を広げようと、同社協総務課の藤波ひとみ課長は4月、地域の食の課題を考える「ごはん会議」を町民有志らと発足。高齢者だけでなく、子どものいる共働き世帯や1人暮らしの若者など、必要な人が手軽に温かい料理を楽しめる方法を検討してきた。

目指すのは家庭の味。身近な食材を使ったり、メンバーが実際に家で作っている献立を取り入れたりと工夫を凝らす。調理を手伝う町内のパート従業員小野寺奈美子さん(47)は「おかずを買うだけでなく、子どもや外国人も集まる地域の交流の場になれば」と話す。

7月からは月1回、午後4~6時に販売会を開く予定。調理や販売を担当するボランティアを募り、来年にも週1回に拡大したい考えだ。

藤波課長は「食を通じて住民に安心を届けられるよう、町全体で支え合いたい」と意気込む。開催日などは、同社協のフェイスブックや町内で全戸配布するチラシで知らせる。問い合わせは同社協(電)0136・42・3681へ。

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