• 新旭川保育所の閉所を旭川市が検討 保護者から異論相次ぐ

    市の計画で廃止が検討されている新旭川保育所(諸橋弘平撮影)
    旭川市が策定した市立保育所の配置などの見直しを行う計画で、2024年度末をめどに新旭川保育所(大雪通7)の閉所を検討すると明記したことに対し、保護者らから異論が相次いでいる。同保育所が行っている心身に障害のある子が対象の特別支援保育などへのニーズが高いためだ。市は保育行政の拠点となる「保育センター」(仮称)を新設し、受け入れも行うが、設置時期や場所は未定とされている。市のパブリックコメント(意見公募)には新旭川保育所の廃止に反対する多数の意見が寄せられている。

    市立保育所は新旭川、近文(緑町16)、神楽(神楽4の8)の計3カ所。いずれも心身に障害のある子が対象の特別支援保育も実施しており、新旭川は21年3月現在、定員6人に対して、13人を受け入れている。看護師も配置し、民間での受け入れが難しい医療的ケアを必要とする子どもも預かる。病後児保育も担い、20年度は市内の延べ69人の利用者のうち54人を同所で受け入れた。

    旭川市が配置を見直している市立保育所

    旭川市立保育所の状況

    障害のある子どもの支援にニーズ

    旭川市が5月に策定した計画は「旭川市の保育と市立保育所の在り方」。少子化により90カ所以上ある民間保育所などで将来の需要がまかなえると見込み、新旭川の閉所検討のほか、近文と神楽の民間移譲を検討すると明記。新たに「保育センター」を設置し、特別支援保育のほか、民間の保育施設に対して特別支援保育の指導などを行う方針をまとめた。センターの設置時期と場所は未定だが、近文と神楽へのセンター併設も選択肢とされている。

    この計画案に対する市の意見公募では、個人・団体から集まった意見63件のうち半数以上が「閉園を撤回して」「今ある市立の環境を良くして存続を」など、病後児保育や特別支援保育の手厚い新旭川保育所の維持などを望むものだった。

    新旭川保育所では14日夜、保護者向けの説明会が開かれた。参加者によると「特別支援保育を民間で断られたが、新旭川保育所は見てくれた」「特別支援保育のノウハウがある公立保育所を残しながら、民間にも伝えてほしい」などの意見が相次いだ。同園に5歳の息子が通う母親(33)は「閉所ありきと感じる。病後児保育や障害のある子の受け入れに力を入れているのに、なぜ廃止検討の対象なのか」と疑問を抱く。

    旭川市は、新旭川保育所が閉所した場合、特別支援保育は認可保育所での実施施設を増やして対応し、病後児保育は利用状況を見ながら民間委託などで継続を検討するという。子育て支援部の浅田斗志夫部長は「将来子どもの数は減るため、保育の受け皿としての市立保育所は役割を果たした。今後はどんな子でも各地域で預かれることを目指し、保育センターで市全体の保育の質の底上げを進めたい」と話す。(山口真理絵)

    (2022年6月18日 北海道新聞朝刊掲載記事)

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