HPVワクチン助成、男性にも拡大 余市町が道内初か

【余市】後志管内余市町は15日、性行為で感染し女性の子宮頸(けい)がんの原因として広く知られるヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンについて、男性にも接種費用を助成する方針を決めた。男性もかかる咽頭がんや肛門がんへの効果が認められているほか、パートナーへの拡大を防ぐ利点もあると判断したため。町によると、男性への助成は道内初とみられる。

対象は12~25歳の男性。男性の接種は予防接種法上は任意とされ、1人5万円の費用は自己負担だが、町は独自に全額を助成する。定例町議会に関連議案を提出し、成立後、医師会の協力を得て速やかに始める。

HPVは性経験のある女性の半数以上が生涯で1度は感染すると言われ、男女を問わず特に若い世代へのワクチン接種が効果的とされる。

斉藤啓輔町長は「私も既に(自己負担で)接種した。若者のワクチン接種が子宮頸がんの予防につながり、ひいては将来の子育て世代を守ることになる」と男性に助成を拡大する狙いを話す。

HPVワクチンは、子宮頸がん予防を目的とした女性への接種に関し、接種後にしびれや痛みを訴える人が相次いだため厚生労働省が2013年、積極的な接種の呼び掛けを中止したが、ワクチンとの関連が認められないとして4月に勧奨を再開した。(松嶋加奈)

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