帯広市の保育所、空きあるのになぜ入れない? 「保育の必要性」点数化し入所決定

帯広市がHPで公開している保育施設の空き状況見込み

帯広市は今春から、市内の保育施設の空き状況の見込みをホームページ(HP)で公表しています。HPでは「空きあり」でも入所を約束したものではない、と注意しています。空きがあるのに入れないのはどうしてでしょうか。

保育施設は保育の必要性を点数化し、点数が高い子どもから優先的に入所を決めます。点数は働く時間や病気の程度、家庭の経済状況、保育所に通っているきょうだいの有無などさまざまな基準があります。入所調整の点数の基準もHPで公開しています。

「保育の必要性」とは何でしょうか。保育所は保護者が仕事や妊娠・出産、介護、病気などの理由で家庭で保育ができない子どもを保護者に代わって保育をする場所です。認可保育所などの保育施設の利用には、市の認定を受けなければいけません。保護者は保育の必要性を証明するための書類を市に提出します。預けたい保育所の希望順位の書類も出します。「保育の必要性」と「どこの保育園に通わせたいか」の両方の申請が必要なのです。

希望の保育所に入れなかった場合は、希望を変更したり、認可外の施設を探します。希望する保育所に空きが出るまで待つ家庭もあります。

市は昨年度まで、保育施設の空き状況の問い合わせがあっても、教えていませんでした。「入所を約束していると誤解される」と懸念していたからです。しかし保護者には、希望する施設を選ぶ際の重要な判断材料です。現在、見ることができるのは、認可保育所や認定こども園(保育枠)など41施設の7月の見込みです。

市内の待機児童数は4月現在ゼロですが、希望する園に入れない潜在的待機児童は98人です。市こども課は保健福祉センターや地域子育て支援センターにも空き状況の見込みを掲示するなど、効果的に知らせる方法を考えています。(小坂真希)

Ranking

  • すべて
  • 学び・仕事
2024
4/20
SAT

Area

北海道外

その他