保育施設空き状況、帯広市ホームページに 住民の要望受け公表 潜在的待機児童数も

帯広市は、本年度からホームページ(HP)を通じて市内の保育施設の空き状況見込みの公表を始めた。空き状況は希望施設を選ぶ際の重要な判断材料の一つで、住民の要望を受けた措置。情報を積極的に提供し、市民サービスの向上につなげたい考えだ。

閲覧できるのは、認可保育所や認定こども園(保育枠)など計41施設の情報。約1カ月先の空き状況の見込みを掲載している。園ごとに年齢別で「○(空きあり)」「△(わずかに空きあり)」「-(空きなし)」で目安を示す。申請締め切りとの日数差を考慮し、現在は7月入所分の見込みを表示している。

保育施設の入所の可否は、各家庭の保育の必要性を点数化し、点数が高い子どもを優先して入所を決定していく仕組みのため、どの保育所に入れるかは空き状況だけで決まらない。

このため、保護者の誤解を恐れる市は「空きが見込めても希望した園への入園を保証できるものではない」との理由で、公開していなかった。一方、保護者にとっては希望先を選ぶ際の重要な判断材料で、問い合わせが相次いでいた。

そこで市は、すでに空き状況などの情報を公開中の札幌市や旭川市などの先行例を参考に、公開することにした。帯広市内で長男の保育所を探している30代女性は「昨年度も年度途中からの入所を考えたが、情報がなくて諦めた。今後は空き状況を見た上で判断できる」と歓迎する。

また、市は年齢別の潜在的待機児童数の公表もHP上で同時に始めた。昨年7月の道の集計によると、帯広市は希望の認可保育所に入れない潜在的待機児童数が札幌に次いで多く、市民の関心が高いことを踏まえた。

市内の潜在的待機児童は2010~17年度は10~90人台だったが、共働き世帯の増加などで特に0~2歳の保育ニーズが増えたことを背景に、18年度には128人まで増え、21年度は143人だった。

今春、市は道や道内の他自治体を参考に潜在的待機児童の対象を変更。認可保育所に在籍中で他の保育所に転園を希望する人を除いた結果、本年度の潜在的待機児童数は98人になった。

情報は市HPの「保育所等入所申込」の欄で見られる。

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