• 運動会目前「熱中症が心配」 子どものマスク、屋外では

    写真はイメージ(maroke / PIXTA)
    新型コロナウイルスの感染拡大が胆振管内でも収まらないなか、気温が高くなる夏を控え、子どもたちが屋外でマスク着用するべきかどうかが悩みの種になっている。政府要人の見解は揺れ、西胆振では運動会シーズンが目前に迫る。マスク着用による熱中症を心配する声が保護者から上がるなかで専門家は、運動中は適切な条件でマスクを外すよう促している。

    専門家「距離確保し外して」

    政府では、松野博一官房長官が11日の記者会見で「屋外では必ずしもマスクは必要ない」と発言。これがマスク着用を緩和するメッセージと受け止められたことから、岸田文雄首相が「今の段階でマスクの着用を緩和することは現実的ではない」と述べ、火消しに走る事態となった。

    もっとも、厚生労働省は熱中症予防のため、屋外で2メートル以上の距離が確保できる場合はマスクを外すとの見解を示しており、西胆振の教育現場でも運動中はマスクをしない流れにある。室蘭市教委は保護者や本人が希望する場合を除いて「屋内外を問わず、体育の授業中は子どもにマスク着用を求めない」としている。

    室蘭市内の公園で遊んだあと、母親と話す際にマスクを着用する子ども
    室蘭市内の公園で遊んだあと、母親と話す際にマスクを着用する子ども

    室蘭市内は6月初旬から運動会シーズンに入る。小学生の娘2人を育てる室蘭市の主婦大畠みさとさん(43)は「運動中のマスクは子どもが苦しむ。熱中症の心配もある」と着用に懸念を示す。

    市教委はこうした声にも応え、運動会でも「子どもは運動中にマスクを外す」という方針を立てている。一方で、「教員は着用する。保護者にも着用を呼び掛ける」とする。

    登別市教委は、体育でマスクを外す際には児童・生徒の互いの距離を2メートル以上にすることを学校などに求めている。マスクを着用したままの激しい運動は控え、子どもたちが苦しそうならマスクを外させている。

    夏の屋外 マスク着用の留意点(省略)

    夏のマスク着用について、専門家は適切な条件で外すことを勧める。製鉄記念室蘭病院小児科長の富井祐治医師(小児科)は「マスクで熱がこもり、熱中症のリスクが増す」と弊害を指摘。マスクをしたままでは、顔色や呼吸の様子を観察しにくくなることから、「夏の屋外では十分な距離を確保したうえで、マスクなしですごしてほしい」と話す。

    胆振管内でも新型コロナ感染者数が高い水準で推移するなか、長男(7)と公園で遊んでいた室蘭市の主婦森愛弓さん(36)は「屋外でも会話などではマスクが必要」と考えているが、どのような条件でマスクを着脱させるべきか分からない。北海道科学大の秋原志穂教授(感染症看護学)は「屋外で、相手と2メートルほど離れていればマスクなしで過ごしてもよいが、会話や飲食をする際には屋外でもマスクをした方がよい」と話している。(高木乃梨子、伊藤空那、河田俊樹)

    (2022年5月19日 北海道新聞朝刊掲載記事)

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