子育ての悩みを共有 倶知安「ポッケラボ」 体験イベントや育児講座

ポッケラボが主催した子育ての情報交換会。乳幼児のいる母親が、日々の悩みや不安を共有した

【倶知安】子育ての悩み、一人で抱え込まないで―。2019年に発足した町内の母親でつくるボランティア団体「PopkeLab(ポッケラボ)」が、活動の幅を広げている。育児に関する情報を共有、発信するほか、親子で参加できる体験イベントを定期的に開催。転勤族や移住者の多い町内に暮らす母親らの交流の場が増え、安心につながっている。

「子どもに習い事をさせたい。英会話がいいかな」「あそこの歯医者さん、おもちゃがたくさんあるよ」。4月18日、町内の絵本館で開かれた子育ての情報交換会で、12人の母親が悩みを共有し、助言し合った。9カ月の長男を連れて参加した川本恵理子さん(43)は、1年前に夫の転勤で倶知安に来たばかり。「知り合いがいない中、お母さんの生の話を聞けてよかった」とほっとした表情をみせた。

イベントを主催したポッケラボは19年10月、子育てをしやすい環境をつくろうと町内の女性らで発足し、現在は30~40代の4人で活動する。全員が小学生以下の子をもつ母親。育児中に頼れる人が身近におらず、孤独を感じたというメンバーもいる。

「同じ思いをしているパパ、ママを助けたい」。代表理事の松井雅子さん(43)はこう力を込める。これまで、親子向けの雪像作りや木工クラフト体験を企画したり、子育てサロンをほぼ毎月開いたりと、母親らの居場所や息抜きの機会を提供してきた。サロンは毎回定員に達する盛況ぶり。イベント情報などを配信する無料通信アプリLINEの公式アカウントを20年12月につくったところ、登録者数は100人近くまで増えた。

子連れで利用しやすい飲食店や公園などをまとめた「くっちゃん子育てマップ」も制作。町内の公共施設などに置き、転入者は町役場でもらえる。メンバーの本間景子さん(44)は「必要な情報を届けられるのは現役ママの強み」と話す。

発足3年の節目に向け、新たな取り組みも始める。ママ友の交流の場を増やそうと、6月から毎月第1木曜に、町公民館で育児講座を開催する。さらに今後は、後志管内の他市町村との横のつながりを強めたい考えだ。松井さんは「地域全体で子育てを考え、支えていきたい」と意気込んでいる。

今月17日には町世代交流センターで、子ども服の格安販売などを楽しめる「ママフェス」を開く。いずれのイベントも、男性も参加できる。問い合わせは松井さん(電)090・4625・5753へ。

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