札幌市の潜在的待機児童4年連続減 定員割れ施設は増

希望する認可保育施設に空きがなく、入所を諦める「潜在的待機児童」について、札幌市内では4年連続で減少し1201人だった。一方で保育施設の定員割れは増加傾向が続いており、市内554カ所の保育施設のうち358カ所で定員に満たなかった。

市によると、就学前児童数は減っているが、保育需要が高いため、認可保育施設への申込者数は増加傾向が続いている。特に育児休業取得者の預け入れ希望が増える1歳児と2歳児の需要が高い。区別では人口の多い北区や西区、中央区、東区などで潜在的待機児童数が多い。

市は本年度、既存の幼稚園の幼保連携型子ども園への移行や民間保育施設の新設などを促すため助成金を出し、定員を859人分増やす方針。

一方、定員割れの施設数は6年連続で増え続けており、本年度は全体の6割強に上った。市によると、保育士不足で受け入れ人数を制限せざるを得ない保育園があるほか、新設したばかりで定員に満たない場合なども含まれているという。

市は中高生やその保護者に向けて保育士の職業のやりがいを伝える動画を制作するなど魅力発信に取り組んでいる。地域ごとの需要状況も集計しており「区ごとのニーズを元に整備計画を立てたい」としている。(岩崎志帆)

Ranking

  • すべて
  • ニュース
2024
4/24
WED

Area

北海道外

その他