混浴年齢、空知管内でも見直し 入浴施設は事故対策強化

混浴可能な年齢の引き下げを伝えるメープルロッジの案内板

温泉や銭湯で子どもが混浴できなくなる年齢について、国や東京都がこれまでの10歳以上から7歳以上に目安を引き下げたことを受け、空知管内の入浴施設も見直しを始めている。子どもの性被害の防止につながるとされる一方、保護者が同伴せずに子どもだけで入浴する機会が増えることから、各施設は事故を防ぐ取り組みに気を配っている。

引き下げは、厚生労働省が2020年12月に各都道府県に通知した。子どもの体の成長が早まる中、混浴で大人からの性被害を訴える声があるためで、東京都は関連する条例を改正し、今年1月から適用。道の条例は現在も10歳以上のままだが、各施設は独自に変更を進めている。

滝川市の温泉施設「滝川ふれ愛の里」は、5月1日から混浴可能な年齢を7歳未満とすることを決めた。これまでも年齢にかかわらず身長110センチ以上の子どもの混浴は控えるよう呼びかけており、同施設は「今後もお客さまの意見を聞きながら、より良い形を模索したい」とする。

岩見沢市の温泉宿泊施設「ログホテル メープルロッジ」も1月に「混浴は6歳まで」とする方針を決め、脱衣所前に案内板を掲示している。保護者からは「何歳まで混浴可能か」との問い合わせが数件寄せられているものの、これまでに苦情や支障はないという。

引き下げを行った施設では、子どものみで安全に入浴できるようにこれまで以上に注意を払う。昨夏から7歳以上の混浴制限を始めた同市の北村温泉ホテルは、昨年3月の建物のリニューアルに合わせ、高齢者の事故防止も兼ねて湯床の深さを従来より10センチ浅い約60センチに改修。清掃員も1時間に1回ほど浴室を見回る。

同ホテルの渡健一支配人は「子どもからお年寄りまで全ての方に安心して楽しんでもらえるように取り組みたい」と話している。

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