帯広・慶愛病院 道東初の不妊治療専門施設 来春にも開業

来春にも開業を予定する新病院のイメージ図(慶愛病院提供)

来春にも開業を予定する新病院のイメージ図(慶愛病院提供)

帯広市内の産婦人科慶愛病院(東3南9)は、道東では初の不妊治療専門病院「慶愛不妊治療センター(仮称)」を2020年春にも開業する。慶愛病院の敷地内に施設を建設し、これまで同院の生殖医療科で行ってきた一般的な不妊治療のほか、体外受精などの高度生殖補助医療を専門に対応する。

帯広保健所によると、十勝管内で現在体外受精ができる医療機関は同院のみ。同院は16年に、体外受精などの費用助成を受けられる道の指定機関となった。道東での指定機関は同院のほか北見市内の2医療機関のみで、同院には釧路や根室など管外の患者も多く来院するという。

同院の生殖医療科には、産婦人科と生殖医療が専門の真井(さない)英臣医師と、受精卵などを育てる胚培養士5人が在籍。16年の開設以降、治療を受けた患者のうち200人以上が妊娠した。患者数が増えたことで施設が手狭になり、一時待機の患者もいたことなどから、不妊治療を専門とした新病院の開業を決めた。

新病院は鉄筋コンクリート3階建て、延べ床面積約千平方メートル。今年5月に着工し、12月の完成を予定している。開業予定は20年2月以降。培養の周辺機器の増設や、胚培養士の増員も検討しており、より多くの患者を受け入れられるよう環境整備を図る。

真井医師は「排卵誘発剤など薬剤を使う体外受精もあるが、使わない治療法もある。自然周期の選択肢もあるということをより広めたい」と話している。

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