産後ケア根付かせたい 北見・平野さん NPO認定インストラクターに

産後セルフケアインストラクターとして活動を始めた平野聡恵さん(本人提供)

産後ケアに取り組むNPO法人マドレボニータ(東京)が認定する「産後セルフケアインストラクター」に、北見市の元看護師、平野聡恵(さとえ)さん(39)がオホーツク管内で唯一認定された。産後ケアを地域に根付かせようと、昨年末からバランスボールを使った有酸素運動などのレッスンを開いている。

レッスンで運動、対話「気軽に頼れる環境を」

出産直後の女性は、環境の変化や体への負担から産後うつに陥るリスクがある。産後セルフケアインストラクターは、産後ケアを提供し、女性たちの心身をサポートする。現在、全国に約20人おり道内には平野さんを含め2人しかいない。

平野さんは4歳、7歳、9歳の子どもを持つ3児の母。第一子出産後、育児に苦戦し気持ちが沈んだ。第二子出産後に友人に誘われ産後ケアのレッスンに参加すると、心身共に回復した。第三子出産後、産後ケアに取り組む北見市の市民団体「マドレ・オホーツク」のボランティアに参加、道外からインストラクターを招く活動などに携わった。

産後ケアを伝える活動にやりがいを感じる中、マドレボニータのインストラクター養成講座をオンラインで受けられると知り、「オホーツクにインストラクターがいないなら私がなろう」と一念発起。昨年5月から受講を始め、同7月に17年間看護師として勤めた病院を退職。同8月に認定を受け、同12月から北見市内でレッスンを始めた。

2時間のレッスンではバランスボールを使った有酸素運動を行い、骨盤のゆがみを解消したり、体幹を鍛えたりする。子育てに必要な体力を付け、自律神経を整えていく。参加者同士の対話の場も設け、「自分」を主語にして人生や仕事、夫婦関係などについて話してもらう。日ごろ母親としての役割を果たす女性たちに、自身の気持ちを整理してもらうためだ。

平野さんは「体力がないと育児は乗り切れない。1人で抱え込まず、気軽に頼れる環境をつくりたい」と意気込む。レッスンはMOA北見センター(市柏陽町)で2月は毎週火曜、3月は毎週金曜、いずれも午前10時から行う。問い合わせはメールs.hirano@madrebonita.comへ。

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