帯広・大空学園に4・3・2学年制導入 全教科担任制は5年生から

大空中校舎を増改築し、今春誕生する大空学園義務教育学校の校舎予想図。クリーム色の屋根が増築部分(帯広市教委提供)

帯広市教育委員会(帯広市教委)は、市立大空小と大空中を統合して4月に開校する大空学園義務教育学校の教育課程を「初等部4年、中等部3年、高等部2年」の3区分にすることを決めた。子供の精神的な成長が早まっていることを考慮し、従来の「小学校6年、中学校3年」より早く専門的な指導を受けられるようにする。

26日に開かれた同校の第10回準備協議会で明らかにした。義務教育学校は学校教育法に基づき設置され、十勝管内では4月に開校する新得町の富村牛小中学校と並び初めてとなる。

義務教育学校は学年の区切りを「6・3」以外に柔軟に設定できるのが特徴。大空学園は初等部、中等部、高等部の三つに分ける。学ぶ校舎は同じで、体育祭や文化祭などの行事も一緒に行う。管理職は校長と副校長が各1人、教頭が2人となる。

各教科を専門教員が教える全教科担任制を5年生の中等部から一般の中学と同じように導入し、専門的な指導を従来より2年早く受けられるようにする。定期テストも行う計画だ。

従来は中学生からだった部活動も5年生から参加できるようにする。制服や指定ジャージーを着るのは原則7~9年生とし、5~6年生も希望すれば着用できるよう検討する。大空中の村松正仁校長は「精神的な成長が早まっている5、6年生には時代に合わせ専門的な授業を行うべきだと考えた」と説明する。

高等部は高校への橋渡しの時期と位置づけ、生徒が大空地区の課題を考えたり、地域住民と話し合ったりする機会を設定し、最後に「卒論発表会」も行う。市教委はこれらの教育課程をホームページでも公開し、2月中旬には地域住民向けの説明会を開く予定だ。

北海道教育委員会によると、道内の義務教育学校は現在14校。十勝管内はこれまでなかった。大空学園の児童生徒数は500人規模で、道内最大となる見込みだ。

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