子供たちもストレス管理 函館市内の赤川小、神山小、赤川中が力 コロナ禍、適切な対処身につけて

赤川小で開かれたストレスについて学ぶ公開授業(赤川小提供)

函館市内の赤川小が、近隣の神山小と赤川中とともに、児童生徒を対象にした「ストレスマネジメント教育」に力を入れている。新型コロナウイルス禍でストレスを抱えがちな子どもたちに、適切な対処法を身につけてもらうのが目的。赤川小では昨年12月に授業や教員研修を実施しており、他の2校でも順次、取り組みを始める計画だ。

「嫌なことがあった時、心と体はどうだった」。昨年12月下旬、赤川小の4年1組で行われた特別活動の授業の中で、担任が児童に問いかけた。児童の1人は「算数の問題が分からなかった時、汗が出た」と答えた。ストレス解消法については「音楽を聴く」「人に話す」などの意見があがり、小野楓(かえで)さん(10)は「友人の解消法を参考にしたいと思った。お風呂に入るのがいいかな」と話した。

取り組みは赤川小の長浦紀華校長が中心となって進める。授業でストレスについて学ぶ機会は少ない上にコロナ禍で活動が制限されている。長浦校長は「普段なら、友達とたくさん遊んで発散できていたストレスが、解消できない状態」を危惧。継続的に学ぶ必要があるとして、授業の企画などに着手したという。

赤川小で授業が行われた日の午後からは、3校の教員を集めた研修会も開催した。道教大函館校の本田真大准教授(心理学)が講演し、「ストレスへの対処法をどれだけ多く持たせるかが大事」と訴えた。参加した神山小の奥平真紀教頭は「インターネットのSNSでのもめ事など、児童のストレスの種は多様化していると感じる。対処法を教える必要性を改めて感じた」と話した。

神山小と赤川中では、3月までにストレス対処法の授業を行う予定。4月以降も3校で連携しながら、取り組みを継続していくという。

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