#4|ミニパーツや模様でアレンジを楽しもう
「アイシングクッキーで楽しむ親子時間」#4
アイシングクッキー教室を主宰する傍らアニバーサリー円山店のアイシングクッキーの製造も手がける、札幌市在住の金田一真優さんによる連載コラム。親子で楽しみながら少しずつレベルアップできるように、作り方やアレンジ方法を工程別に紹介しています。
第4回目の今回は、ミニパーツや模様でアレンジを楽しみます。
◎クッキー生地は用意できていますか?
◎アイシングクリームは用意できていますか?
夏らしいクッキーに挑戦
今回は、夏らしい「しろくま・うちわ・かき氷」に挑戦します。
最近はステンレス製クッキー型のほかに、今回使った3Dプリンターで作られたプラスチック製クッキー型もたくさん販売されています。今までにないデザインや精巧な作りのものが多く、人気が出ているんですよ。
では、「しろくま」から始めましょう!
しろくまに持たせるアイシングのパーツ「スイカ、ヨーヨー、浮き輪、ソフトクリーム」を、透明フィルムの上に作っていきます。これは下書きのサイズを写して正確に作りたいときや、たくさんの枚数を作りたいときなどに便利な方法です。
今回はクリスタルパックと呼ばれる透明フィルムの袋を使いました。コースターやクリアファイルのような素材でも大丈夫ですよ。
着色したパーツ用のアイシングは、アウトライン用の固さ(レシピ通りに混ぜたままの固さ)にほんの少しだけ水を加えたものです。ゆるくしすぎると小さなパーツが描きにくくなるので、気をつけてくださいね。
コルネの先端をほんの少しカットして、透明フィルムの上にパーツを絞り出していきます。
まず、しろくまの丸い手や、ヨーヨーにするカラフルな丸を。
スイカは形が少し複雑なので、下絵をフィルムの下にはさみ、写して形を取ります。
浮き輪は先に1色を塗り、乾いてからもう1色を塗って仕上げました。
ソフトクリームは、コーンの形の三角形のパーツを描き、乾いてから上に白いアイシングでぐるぐると巻いて絞ります。
ソフトクリームの部分は段の跡をしっかり残したいので、アウトライン用のアイシングに粉糖を加えて固くしたものを使いました。
すべて絞り出し、しっかり乾燥させたらフィルムからはがすように取ることができます。
パーツの乾燥にもアイシングの乾燥にも便利なのが、フードドライヤーと呼ばれる機械。ドライフルーツや干し野菜を作るための機械ですが、アイシングクッキーの表面の乾燥にも適しています。
常温でバットに並べて乾燥させる場合は数時間かかりますが、こちらの場合、一番低温で10〜15分ほど乾燥させると表面が乾くため、時間短縮&キレイに作れます。
パーツを乾かしている間に、しろくまを塗っていきましょう。
白のアウトライン用と塗りつぶし用を用意し、アウトライン用のコルネの先端から2mmくらい内側を真っ直ぐにカットしてクッキーのふちに線を引いていきます。
ぐるっとふちどったら、次は塗りつぶします。塗りつぶし用の絞り袋は少し太めに、先端から5mmくらいのところをカットしてください。
ふちどり線に少しのるくらいに外側から塗りつぶしていきます。中も手早く塗りつぶし、やさしくゆすって平らになじめばOKです。
しっかり乾燥させたら仕上げです。塗りつぶしたアイシングは乾くのに時間がかかるので、バットなどに並べて、常温で2、3時間しっかりと乾燥させてくださいね。
乾燥器を使う場合には乾燥させすぎに注意して10〜15分で。必ず30分以内に取り出しましょう。
顔を描き、手や持ち物のパーツを固いアイシングで接着剤代わりに貼り付けて完成です。
しろくまくんが大事に持っているように見えるでしょうか♪
しろくま1つのクッキー型でも、持ち物を変えたらアレンジ自在。季節やイベントに合ったパーツでデコレーションして、楽しんでみてくださいね。
「かき氷・うちわ・花火」のアレンジ
あと3種類、夏クッキー「かき氷、うちわ、花火」を作ってみましょう。
かき氷とうちわの型、丸い菊型を使い、一部はココア生地で抜いてみました。
アイシングの色は、かき氷のシロップのいちご、ブルーハワイ、抹茶味のような色、花火に使う色など、私は割とたくさんの色を用意しましたが、色数をたくさん作るのはなかなか大変ですので、お好きな色を選んで色数を減らして作ってみてもちろん大丈夫です。
ふちどり用を取り出して、さらにゆるめて塗りつぶし用を用意。アウトライン用のコルネの先端から2mmくらい内側を真っ直ぐにカットし、クッキーのふちに線を引いていきます。
塗りつぶしですが、かき氷はカップとスプーンの部分を先に塗ります。
うちわは、持ち手の骨組みの部分をアウトライン用のうす茶色のアイシングで描き、広い部分を塗りつぶしていきます。
乾燥したら、かき氷のシャリシャリした白い氷の部分を塗り、その上からシロップの色を塗ります。
塗り終えたら氷部分全体にグラニュー糖をまぶし、ザラザラ・キラキラした質感を出します。
グラニュー糖は白く見えますが透明な粒なので、下のアイシングの色を活かして質感を出すことが可能です。
乾いたら余分なグラニュー糖を軽く落とします。
まさにかき氷の雰囲気♪ いろいろな色で作って並べたくなりますね。
練乳に見立てた肌色のアイシングをかけたり、小豆を描いて宇治金時風にもできますよ。
うちわのクッキーには、花模様を描いてみたり、「祭」なんて筆文字風に描くのも夏らしいかもしれません。
ココア生地の菊型は、花火の模様にしようと思います。
アイシングを丸く絞り力を抜きながら横に引いて作るしずく形を使い、中心から描き始め、周りに向かってしずくを増やしていきます。
輪ごとに色を変えると、ますます花火らしくてキレイです。
これで、夏クッキーセットのできあがり♪
いかがでしたか?
「こんなパーツはどうだろう?」「この味のかき氷も作りたいね」「うちわのこんな模様はどうかな」といったアレンジを思いつくようになると、アイシングクッキー作りはもっと楽しくなります。
小さなお子さんはハートや星、アラザンなどの粒を乗せてデコレーションするのも良いですね。
次回は10月、「ハロウィーンのアイシングクッキー」を作ります。
簡単かわいくて、お友達にもプレゼントしたくなるようなハロウィンクッキーをどうぞお楽しみに♪
教えてくれたのは
札幌市出身。北海道大学法学部卒。お菓子作りとは無縁の営業マン時代を経て、夫の転勤で退職、専業主婦に。育児の傍ら趣味で始めたアイシングクッキーに夢中になり、独学で技術やコツを習得。2013年より、教室「KIN Sugar Labo.」を主宰している。自宅レッスンや出張レッスンを開催しながら、アニバーサリー円山店のアイシングクッキーの製造も手がける。
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