• #20|建築ワークショップ 生活空間見直す一歩に

    ハサミとテープで壁などを作れるよう、薄手の段ボールを用意しましたが、カッターを器用に使う子もいました。家具は厚紙や折り紙、毛糸を使って制作しました

    「ステキな家をつくろう」
    札幌在住の建築家、三木万裕子さんが、古民家をリノベーションして〝わが家〟をつくったときに学んだアイデアやノウハウをつづるコラム。


    先日、子供向けのアートワークショップを企画されている方からお声がかかり、建築ワークショップの講師をしました。年長さんから高校一年生まで、幅広い年齢層の子どもとその保護者ら20組が参加してくれました。

    お題は「自分の家を作ろう」。住んでいる家の平面図を描いて持ってきてもらい、ワークショップで模型化するという流れです。

    初めての図面描きや模型作りに戸惑う様子も見られましたが、皆途中から要領をつかみ、どんどん作業が進みました。こだわるポイントは人それぞれで、特徴的な窓や家具を忠実に再現する子、色紙や毛糸を使い壁紙や芝生をカラフルに表現する子もいれば、一から想像の家を作り出す子も。十人十色の模型が出来上がりました。

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    普段生活している空間を図面や模型で再現することで、初めて家を俯瞰(ふかん)する視点で見たり、こうだったらいいなと思うことが出てきたりします。空間を観察して、考えて工夫することは、設計の始まりとも言えると思うのです。

    現代では、子供にとっての建築は、使う者が自ら考え工夫して用意する物というよりは、与えられる物もしくはすでにある中から選ぶ物という認識になってしまっている気がします。

    普段意識する機会が少ないであろう、空間について「考える」「工夫する」「楽しむ」を、まず体験してほしいと考えました。

    分業効率化が進み、便利さと引き換えにさまざまな感覚が失われがちな世の中ですが、これからも、子供たちや建築になじみのない大人の方々に伝えられることを伝えて行きたいと思います。

    三木万裕子

    三木万裕子(1級建築士)

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    東京都内の建築設計事務所勤務を経て2013年に独立。「三木佐藤アーキ」を主宰し、建物のほか家具のデザインや製作も行う。札幌市内の古い農家の住宅を修復し、夫で建築家の佐藤圭さん、長男の千木(せんぼく)君と3人で暮らす。札幌市出身。

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