連載エッセー「ステキな家をつくろう」

#13|冬支度 降雪前に物置完成目指す

写真左/張り出したバルコニーを支える支柱を利用して作っている物置小屋です。写真右/設計図を基にして作った模型です。上がバルコニー部分で、真ん中ぐらいに 斜めになっているのが物置の屋根です

北海道の冬は長く厳しく、できることも制限されます。後悔しないよう、冬の期間を安心して楽しく過ごすためには準備がとても重要です。毎年この時期に思いを巡らせます。

薪ストーブが主暖房のわが家は、まず薪の整理をします。メインの燃料である広葉樹の薪は、毎年シイタケを生産する農家さんから購入しています。

たき始めに使うのは、建築工事で出た針葉樹の端材などです。そして白樺籠作家の母からもらうシラカバの樹皮は、たき付けに欠かせません。これら3種類を、積雪後も補充しやすい場所に用意しておきます。

余力があれば、雪景色を楽しむために、窓ガラスと網戸の洗浄もぜひしておきたいです。わが家はロール網戸なので必要ありませんが、パネルタイプの場合、積雪地帯では冬季に外して仕舞っておいた方が長持ちするようです。

こうしたことを考えると、やっぱり欲しくなるのがちょっとした物置小屋です。私たち夫婦は今年6月、2階のリビングから使えるバルコニーと、その支柱を利用した物置小屋を作り始めました。1.5畳程度の小さなものです。冬が来る前には畑じまいにも取りかかります。物置小屋にはネットや支柱などの用具もしまう予定です。このほか自転車や夏タイヤ、子どもの遊び道具を入れるつもりです。

簡易な基礎代わりの束石(つかいし)の施工など難しいところは大工さんにお願いしました。そのほかは自主施工です。このため、いまだに完成しておらず、念願のバルコニー生活は来年の夏に持ち越しです。でも雪が降る前には物置小屋だけでも完成させようと思っています。

三木万裕子

1級建築士

みき・まゆこ/東京都内の建築設計事務所勤務を経て2013年に独立。「三木佐藤アーキ」を主宰し、建物のほか家具のデザインや製作も行う。札幌市内の古い農家の住宅を修復し、夫で建築家の佐藤圭さん、長男の千木(せんぼく)君と3人で暮らす。札幌市出身。

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