片付けでラクする住まいのヒント集
「順番」が成功のカギ! 片付いた空間づくりの秘訣
新しい連載コラムがスタート! 筆者は、不動産業の傍ら整理収納アドバイザーとしても活動している、札幌市在住のゆりんごさん。「片付け」をテーマに、家事や暮らしがラクになる“住まいのアイデアやヒント”をお届けしていきます。
収納から始めると失敗しやすい
はじめまして、ゆりんごです。節約や時短につながるような、ちょっとうれしい「片付け」のお話ができればと思っています。
片付けに興味がある人だったら、書店で「収納テクニック」の類いの本を手に取ったことが一度はあるかと思います。収納テクニック本を読むと、「うちもこんな収納がしたい!」と意気込んで、ついつい収納グッズを買いに走りがちですよね。
でも、買ってきた収納グッズを使っていざ片付けを始めてみると、「あれ? こんなはずじゃなかったのに…」という経験をしたことはありませんか?
なぜこのような事態が起こってしまったかというと、それは「順番が違ったから」なんです。 おうちに、どんなモノが、どれくらいあって、どこにしまうのか。これらをきちんと把握する前に収納グッズを買ってしまうと、サイズが合わない、数が余る・足りない…といった失敗が起こりがち。ムダ買いにもつながってしまいます。
片付けは「順番」が成功のカギ
一言に片付けと言っても、「整理」「収納」「整頓」といった関係する行為がありますが、みなさんはそれぞれの意味の違いについて考えたことはありますか? 実はこの意味にこそ、片付けを成功に導くヒントが隠れているんです!
整理:①乱れているものをそろえ、ととのえること。 ②不必要なものを取り除くこと。
収納:品物をしまいおさめること。
整頓:物事をととのった状態にすること。「大辞林 第三版(三省堂)」
整理:必要・不必要の区別をすることである。
収納:使いやすい状態にすることである。「整理収納アドバイザー公式テキスト 一番わかりやすい整理入門(ハウジングエージェンシー)」
改めて意味を理解すると、片付けの順番もわかってきますね。
①整理(考える、仕分ける)
②収納(しまう)
③整頓(整える)
つまり、整理をしてから収納、整頓するという「順番」がとても大切で、これが片付けを成功に導くカギとなります。
出して、見て、分けて、しまう
では実際にどのように進めていくかというと、
1. 【整理】出して
2. 【整理】見て(考えて)
3. 【整理】分けて
4. 【収納】しまう
+ 【整頓】(日常的に)整える
という4ステップ+αの単純作業を繰り返していけばよいのです。
今回は一例として、文房具の引き出しを片付けてみます。
【1】出して
基本は「全出し」です。片付ける部分のモノを一度全て出し切ります。ここがとても大切なポイントです!
全て出し切ることで、自分が持っているモノについての気づきを得たり、視覚的に改めてモノの量を把握することができます。
一気にやると大変だからと少しずつ片付けるよりも、要る・要らないの判断もしやすく、結果的に効率よく進められます。
【2】見て(考えて)
自分が持っているモノを改めて見直してみます。
何のために持っているのか、そもそもなんのために生まれてきたモノなのか、全てのモノと向き合って考えてみましょう。
【3】分けて
全てのモノときちんと向き合ったら、要る・要らないを分けていきます。
「要らないモノを捨てていく」というネガティブな考えではなく、「必要なモノや大切なモノだけを残していく」というポジティブな発想で分けていくと、お気に入りのモノに囲まれた理想の暮らしへとつながっていきます。
アイテム別やシーン別、使う人別など、自分に合った分け方で分けていきましょう。
また、使えるかどうかの確認も大切です。次に使う時のことを考えて、すぐに使える準備もしておきましょう。
――ここまでが「整理」のステップです。
【4】しまって
きちんと整理ができたら、あとはしまって収納するだけです!
<取り出しやすく、しまいやすい>を意識して、なるべく使う場所に近いところに収納するのが、散らかりにくいポイントですよ。
* * *
お部屋は収納グッズを買えば片付くというものではありません。
・自分はどんなモノをどれくらい持っているのか
・持っているモノは全て必要なモノなのか
についてまずはきちんと把握して、考える(=整理する)ところから始めるところがポイントです。そして、「整理→収納→整頓」の順番で行うことが、片付いたきれいな空間づくりの秘訣です。
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