• 2018/07/12

    体験談を聞くセミナー、託児付きで就活学ぶ講座 子育てママ 復職支援広がる 低い就業率解消へ札幌市など力

     札幌市や北海道労働局が、結婚や出産を機に仕事を辞めた女性たちの復職支援に力を入れている。託児付きで就活について学ぶ講座や、すでに仕事をしている子育て中の女性から体験談を聞く機会などを設け、復職希望者に参加を呼びかけている。仕事はしたいが、子育てと両立できるだろうかと悩む女性たちの不安を払拭(ふっしょく)し、一歩踏み出してもらうのが狙いだ。

     「子どもの体調が急に悪くなった時は、仕事はどうしているの」、「1日のスケジュールは」―。7月上旬、札幌市白石区で開かれたセミナー「職・育両立!サポートデー」。「先輩ママ」との座談会のコーナーでは、参加者から、講師役の会社員女性(43)に質問が飛び交った。

     講師の女性は5歳と2歳児の母。「保育所から『子どもが熱が出たので迎えに来て』と突然電話が来ることもある。夕方だと『早めにお迎えに行くので待ってほしい』と頼み、翌日仕事を休んでもいいように業務を調整する」、「夜は子どもと一緒に寝て、朝は家族より早く起きて自分の時間をつくっている」などと説明。「育児は楽しいが、ずっと家にいるとモヤモヤする。働くことがリフレッシュになっている」と語った。

     1歳3カ月の子どもがいる女性(40)は、会場で「妊娠中につわりがひどくなり、退職した。また仕事をしたいと思うが、仕事と育児を両立できるか不安。きょう、話を聞いて仕事も少しずつステップアップすればいいことが分かり、気が楽になった」と笑顔を見せた。

     セミナーは、2016年度から札幌市と北海道労働局が女性の復職支援事業として合同で開催。本年度は3期に分けて実施する計画で、就職活動の基礎知識を学ぶ講座などを新たに取り入れた。このほか、子どもの成長に合わせたキャリアプランの作り方、メークアップや面接のアドバイスを受ける講座も開かれる。

     支援事業の背景には、子育て中の女性の就業率の低さがある。総務省がまとめた17年の労働力調査によると、道内の女性の就業率は45%。5年前と比べ全体では2・5ポイント上がっているが、年齢別では30~34歳は70・0%、35~39歳は70・6%と、前後の20代、40代と比べて低くなっている=グラフ=。一般的に「M字形カーブ」と言われる、グラフのくぼみ部分で、1度離職した女性が育児と仕事の両立がハードルとなり、復職が進まない現状がうかがえる。札幌市経済観光局は「労働力確保のためにも女性の就業率向上は課題。就業を目指す子育て中の女性の掘り起こしを図りたい」と言う。

     日常的に女性の復職を支える公的機関もある。「マザーズハローワーク札幌」(札幌市中央区北4西5、(電)011-233-0301)は、子育て経験がある女性スタッフが求職の相談に対応。相談ブースは椅子の横にベビーカーも入るゆったりとした設計で、おもちゃを並べたキッズコーナーがあり、保育士も常駐している。

     パソコンの基本動作やビジネスマナーを学ぶセミナーなども無料託児付きで開催。17年度は2618人が新規に就職相談の申し込み手続きをし、約半数が就職した。担当者は「仕事に長年ブランクがあっても就職に結びついているケースは多くある。どの業種も人手不足で、子育て中の女性に配慮した求人も増えている。気軽に相談してほしい」と呼びかけている。(片山由紀)

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