魚の基本的な下ごしらえ方法
「魚離れ」といわれるように、日本人の魚介類消費量は減少の一途をたどっています。2006年には1人当たりの摂取量が肉類に抜かれ、2014年の調査では差が大きくなっています(※)。漁獲量の減少やそれに伴う価格の上昇、食生活の欧米化もありますが、「下ごしらえが面倒」「食べにくい」という単純な理由も大きいようです。
昔から日本人の健康と食文化を支えてきた魚介類。魚離れがますます進むとしたら残念なこと。四方を海に囲まれ、新鮮な魚介類を入手しやすい北海道では、なおさらです。
ここでは基本的な下ごしらえ方法を説明します。どうぞ魚料理のあるおいしい食卓作りに役立ててください。
※2014年の国民1人1日当たりの摂取量/魚介類69.4g、肉類89.1g(資料:厚生労働省「国民健康・栄養調査」)
1.うろこを取る
包丁の刃を少し寝かせ、あまり力を入れずに尾から頭に向かってこそげ取ります。胸びれの下は丁寧に。うろこが硬い魚は「うろこ引き」を、カレイはうろこが小さいので金たわしを使うと便利です。
2.頭を落とす
胸びれを持ち上げて付け根部分に包丁を入れ、中骨まで切ります。裏返して同様にし、残った中骨を切って頭を落とします。
3.内臓と血合いを取る
頭の切り口から肛門まで包丁を入れ、内臓を引き出します。魚の種類によっては頭の切り口から引き出すこともできます。血合いが多い魚は包丁を入れてかき出します。
4.水洗いをする
内臓や血合いの残骸、うろこを水で洗い出し、キッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。
5.身をおろす
腹側から骨に沿って中骨まで包丁を入れ、尾まで切ります。
背側からも尾から骨に沿って包丁を入れ、身を切り離します。
この状態で「二枚おろし」。さらに中骨から身を切り離すと「三枚おろし」になります。
6.腹骨を取る
腹骨の部分は包丁を寝かせて入れ、薄くそぎ切りにします。魚や料理の種類によっては小骨も「骨抜き」で抜く必要があります。
頭を付けたまま使う場合
えらぶたを持ち上げて包丁の先を差し込み、骨につながっている部分を切り離してえらを引き出します。
次に腹に短めの切れ目を入れて包丁の先で内臓をかき出し、水洗いしてキッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。
イワシの場合
イワシは身が軟らかいので「手開き」にします。
頭と内臓を取った後、腹側に親指を入れて手で開き、中骨を尾の部分で折って外します。水洗いしてキッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。
道新ポケットブック2016年12月号【わが家の魚料理】より
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