• 2020/04/10

    1歳半の長男、O脚気になる 2歳までなら心配なし、まれに病気の場合も

    <瀬川院長のすくすくカルテ> Vol.12
    のえる小児科(札幌市豊平区)の瀬川院長が、日常診療の場でママ達から受ける様々な質問に答える連載コラム。
    毎月第2金曜日に北海道新聞朝刊「子育て面」でお届けしています。

    <質問>

     久しぶりに会った義母から、1歳半の長男のO脚が目立つので病院に行ってはどうかと言われました。前から多少気にはなっていたのですが、かかりつけ医からは「この年齢のO脚は生理的なので、心配ない」と言われています。

    <回答>

     O脚とは、両方の膝を中心に、下肢が外側に湾曲している状態をいいます。乳幼児はO脚が普通の状態です。1歳前後で歩くようになるとO脚が目立つようになります。多くは膝から下が内側へねじれ、足先が内側を向く歩行をしますが、徐々に改善し、2歳ころには真っすぐになります。乳幼児のO脚のほとんどは自然に治るので、「生理的O脚」と呼ばれています。2歳より上になると、O脚だったのが逆にX脚になることもありますが、5~6歳には真っすぐとなります。

     乳幼児のO脚には、治療を要する病気の場合があります。例えば先天性の骨の病気などですが、比較的多いのが「ビタミンD欠乏性くる病」によるO脚です。ある小児整形外科医によれば、O脚を主訴に受診した乳幼児の5%にくる病があったということです。

     ビタミンD欠乏性くる病は、食物アレルギーにおける不適切な食事制限、過度の紫外線防止対策、母乳栄養児の増加と不適切な離乳食の進め方などがリスクとなり、ビタミンDが不足するために起きます。診断は骨のエックス線検査と血液検査で行われます。早期に診断され、薬物治療と食事療法がきちんと行われることでO脚は改善します。

     1~2歳の幼児のO脚はほとんどの場合生理的で、心配ありません。しかし、非常に程度の強いもの(子どもをあおむけに寝かせ足をつけた時、両膝の間に指が3本以上入るもの)、左右の膝の形が異なるもの、低身長を伴う場合などは、病気が隠れている場合があるので専門医の診察をお勧めします。

    (瀬川雅史=のえる小児科院長)