連載コラム「ゆきりん先生の親子でおうち学習」第27回

#27|季節が教材 国語、理科、社会まで学べる

6月は季節の変わり目です。まずは夏至。一年で最も昼が長い日で、今年は21日です。

国語分野で「夏至」は二十四節気の一つ。季節と自然の移ろいを肌で感じてきた私たちの生活と、切っても切れない関係があります。二十四節気の知識は古文を読み解くときや、和歌、俳句の季語として用いられることもあるので、受験生の武器となるでしょう。

また、理科分野で夏至は頻出事項です。太陽の南中高度が最も高くなることや、地球が地軸を傾けて太陽のまわりを公転していること、だからこそ日本には四季があることを学びます。公転の部分では時差についても学びます。これは社会の地理の分野になります。

国語と理科と社会の勉強をいっぺんに身に付けるチャンスですね。

旧暦で6月は「水無月(みなづき)」と言います。「どうして入梅(梅雨入り)のころに『水が無い月』と呼ぶの?」ということを親子で調べてみるのもお勧めです。

国語で出題される季語は旧暦で考えるため、注意が必要です。月の満ち欠けを中心としてつくられた旧暦の夏は、4~6月。現代の私たちは「七夕は(一般的に)7月7日だから夏」と考えがちですが、季語では秋に分類されます。同様に「天の川」も秋。スイカは夏においしく食べるから夏の季語の気がしますが、これも秋です。おもしろいですね!

こうやって一見勉強と関係のないところにも、学びの種はたくさんあります。わが家で人気なのはお風呂での水圧の実験。ペットボトルに穴をあけ、どこが一番水圧が高いかを遊びの中から学びます。

楽しい遊びや親子の会話が将来の勉強の助けになっていきます。親である大人も勉強をしていく楽しみがありますね。

教えてくれたひと

本多抽紀江さん

家庭教師

ほんだ・ゆきえ/家庭教師歴約30年。SNSを使った家庭学習支援「ぱんだちゃんのおうち学校」の校長も務める。著書に「勉強に自己肯定感は必要ない」(西日本出版社)がある。北海道を拠点に、関西、関東で活躍中。胆振管内安平町在住、2児のママ。

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