連載コラム「ゆきりん先生の親子でおうち学習」第25回

#25|休校による勉強の遅れ 見つかるたび修正を

今から1年前、新型コロナウイルス感染拡大を受けた道や国の「緊急事態宣言」により、全国の学校が休校していました。そこから続いた勉強の遅れは、少しずつ解消しつつあります。しかし、前の学年のやり残しがあると、子どもにとってはとても怖いことです。

とはいえ、前の学年の勉強を頭からやり始めると、親子ともども息切れしてしまいます。現在の学年の勉強もあるので、それと並行して前の学年の復習をするのは負担が大きいのです。

やり残しは、その都度修正してください。新小学2年生は、くり上がり・くり下がりの計算を指を使わずにできていますか? 時計は読めますか? チェックしましょう。

ほかの学年は、現在習っている内容と関連する部分を振り返りましょう。例えば、時間と時刻であれば、前の学年の同じ分野を復習します。また、かけ算の筆算の前は九九が言えるかどうかを確かめてくださいね。わり算の筆算は、かけ算の筆算ができていなければ、最初からつまずきます。計算の部分だけをさかのぼって復習しましょう。

ツギハギのような勉強に不安もあると思います。でも大丈夫ですよ。学校でやることを事前に家で予習しておくだけで、子どもたちの授業への導入はとてもスムーズになります。初めてのことは子どもだけだと、なかなか挑戦できません。親御さんが寄り添って学習をすすめてほしいですね。

ここでひとつ、予習の大切なポイントをお教えいたします。教科書を音読してみてください。「え? 算数も?」と思う人もいらっしゃるかと思いますが、国語だけではなく他の教科も口に出して読むと、隅々まで気を付けて読むことができ、驚くほど中身を把握できます。ぜひ、本年度は予習型の勉強法にトライしてほしいと思います。

教えてくれたひと

本多抽紀江さん

家庭教師

ほんだ・ゆきえ/家庭教師歴約30年。SNSを使った家庭学習支援「ぱんだちゃんのおうち学校」の校長も務める。著書に「勉強に自己肯定感は必要ない」(西日本出版社)がある。北海道を拠点に、関西、関東で活躍中。胆振管内安平町在住、2児のママ。

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