連載コラム「ゆきりん先生の親子でおうち学習」第5回

#5|受験生の胸のうち 適正な志望校選びを

#5|受験生の胸のうち 適正な志望校選びを

夏休みが明けると、来春高校を受験する子どもは、9月から11月までテストラッシュを迎えます。

内申点やランクが決まる定期テストのほか、英検や漢検を受ける生徒もいるでしょう。この間に毎月行われる学力テスト総合A、B、Cの結果は、12月の三者面談で志望校を決める時の重要な判断材料になります。

子どもが高校を選ぶ理由は、千差万別です。思春期の受験生にとって大切なものの割合は「勉強5、友情3、恋愛2」といったところ。「友だちが行くから」「好きな子が受験するから」という動機もあれば、「知り合いのいない学校に行きたい」というつらい本音を秘めている子どももいます。

背伸びして志望校を決め、2学期に入ってから肌荒れやかゆみ、胃の痛みに悩む子も少なくありません。これはかなり追い詰められている証拠。子どもの様子をよく観察してください。

そして「ランクを下げさせるかどうか」と悩むのではなく、「うちの子にとっての適正を選ぼう」と、考えを変えてほしいのです。

教師も塾も子ども自身も「合格」というゴールを目指しています。でも親に必要なのは、もっと先へ向けた「この子にとっての幸せは何だろう」という視点です。誰かにとっての「正解」が自分の子どもに当てはまるわけではありません。

大切なのは、子どもも親も「やりきった」と感じられるかどうかです。今のうち、これでもかというくらい将来について話し、意見をぶつけ合ってください。

教えてくれたひと

本多抽紀江さん

家庭教師

ほんだ・ゆきえ/家庭教師歴約30年。SNSを使った家庭学習支援「ぱんだちゃんのおうち学校」の校長も務める。著書に「勉強に自己肯定感は必要ない」(西日本出版社)がある。北海道を拠点に、関西、関東で活躍中。胆振管内安平町在住、2児のママ。

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