自由研究まだ間に合う!おもちゃコンサルタント直伝の簡単工作3選
2022/08/06夏休みが始まってから間もなく2週間。お子さんの自由研究の進み具合はいかがですか。自由研究は子どもが興味を持ったことについてじっくり追究する機会になりますが、保護者のサポートが必要なことも少なくありません。
工作は子どもたちが楽しく遊びながら取り組めます。札幌市在住のおもちゃコンサルタント野口聡子さんに、身近な材料で簡単に作れ、見栄えもよい作品の作り方を、小学校の低学年・中学年・高学年別に教えてもらいました。制作にかかる期間は1、2日で、アレンジもできます。ぜひ参考にしてみてください。
「自由研究を思い出に」野口さんが考える親の関わり方
児童英語講師としても活動している野口聡子さん 野口さんは小学3年生の双子の息子さんを育てています。一昨年はコロナ禍の影響で自由研究がなく、2年生になった昨夏に初めて取り組みました。子どもの「好き」を出発点に何をやりたいかを一緒に考え、感触遊びが好きな長男はスライムを作り、天然石の収集に興味があった次男は天然石でアクセサリーを制作しました。
テーマはすんなりと決まったのでしょうか。野口さんは「低学年の場合、自由研究の概念があまりピンときていない子も多いので、親がおおまかなテーマをいくつか挙げてみる必要があるかもしれません」と話します。野口家でも、次男は天然石と自由研究をどう結び付ければよいか分からない様子でした。そこで野口さんが「アクセサリーにしてみたら?」と提案。次男はそこからさらに発想を広げ、色とりどりの宝石をつくってくれました。
野口さんの次男が制作した天然石のアクセサリー 制作中はあいまいに手助けすることがポイントといいます。「ここは何センチと細かく指示するのでなく、大体こんな物をつくろうと投げかけましょう。必ずしも上手くはいきません。子どもは試行錯誤や失敗してもやり直す粘り強さを学ぶことができます」
完成した作品は絵など平面的なものであれば、100円ショップなどで売られているA3サイズの収納ケースにいれて保管。かさばる立体物は写真を撮り、他の作品と合わせてフォトブックにまとめているそうです。子どもと作品を一緒に写した写真も残しています。
野口さんは「親の中には自由研究のサポートを負担に感じる方もいるかもしれません。でもいつか『あの時、楽しかったな』と振り返ることができます。家族のいい思い出になりますよ」とエールを送ってくれました。
《 野口さんおすすめ工作3選 》 <低学年向け>キャンプで映える「張り子ランプシェード」
張り子ランプシェードの完成例 低学年でも簡単に作れる実用的なランプシェード。キャンプや屋外のレジャーに持ち込み、夏の夜を彩るのも素敵ですよ。
材料
創作すき紙(100円ショップで購入可) 風船 木工用ボンド 作り方
1.風船を手の平でつかめるくらいの大きさに膨らませます。
低学年の場合、風船を膨らませるのを難しく感じる子もいます。手伝ってあげましょう 2.ボンドと水を混ぜます。分量はボンド4に対し、水1くらいです。
3.和紙を適当な大きさに手でちぎります。
和紙は薄くて破れやすいです。力の入れ加減に注意しましょう 4.風船に筆やハケを使ってボンドを塗り、和紙を貼り付けます。
和紙はお好みで1色のみでも、数色混ぜて貼ってもよいです 5.1、2日間よく乾燥させます。
紙コップなどの土台に載せるとよいでしょう 6.はさみで穴をあけて空気を抜き、風船を取り出します。取れたら形を整えます。
7.シェードの中にLEDキャンドルを入れて、できあがり。
火の点いたろうそくは危険なので使わないようにしましょう <中学年向け>口にカードを入れると…?「変身モンスター」
変身モンスターの完成例 作った後に遊べる子どもが大好きなおもちゃ。口からカードを入れると裏返しになって出てくる仕掛けです。意外と簡単に作れます。
材料
長方形の空き箱(お菓子やティッシュペーパーの箱が適しています) 色画用紙または色紙 厚紙 セロハンテープ ペンや色えんぴつ 作り方
1.空き箱の全面に色画用紙や色紙をのりで貼り付けます。
自分の好きな色のモンスターにしよう! 2.カードの入り口と出口にカッターで穴を空けます。
カッターは親子で一緒に使用するなど十分に注意して使いましょう 3.横の長さ(短辺)が箱より0.5~1cmほど短く、縦の長さ(長辺)が箱より10cmほど長い厚紙を用意し、写真のような角度になるように折ります。
厚紙の長さが余ったら切りましょう 4.折り曲げた厚紙を写真のように箱の内部にセロハンテープで貼り付けます。写真左の入り口から差し込んだカードが厚紙に当たって反転して出てくるよう、厚紙の角度を調整します。
5.モンスターの顔のパーツと角を貼ります。
6.中に入れるカードを作ります。モンスターの口に入る大きさの正方形に厚紙を切り、両面に好きな絵を自由に描きます。
絵だけでなく、漢字と読み方、計算の式と答えを書いても面白いですね <高学年向け>ぐるぐる渦巻が楽しい「ゴッホ風♪立体星月夜アート」
ゴッホ風♪立体星月夜アートの完成例 木工用ボンドで溝を作って立体感を出す技法を使ったアート。今回はゴッホの『星月夜』を模写しましたが、お手本は好きな画家の作品でOK。オリジナルの絵を描くのもいいでしょう。
材料
木工用ボンド 色画用紙 見本となる絵や写真 セロハンテープ カラーパステル(100円ショップで購入可。クレヨンで代用できます) 作り方
1.見本となる絵や写真を用意します。今回は星月夜に合わせて、青い画用紙を使いました。
2.木工用ボンドで下絵を描き、完全に乾くのを待ちます。ボンドは乾くと透明になります。
速乾性の木工用ボンドの場合、半日から1日で乾きます 3.ボンドが乾いてできた溝を埋めるようにカラーパステルやクレヨンで色を塗ります。
簡単工作3選はいかがでしたか? 子どもが自分なりの工夫を加えられる要素が多く、創意に富んだ作品を作ってくれそうです。自由研究は子どもが頭を悩ませがちな宿題ですが、保護者のちょっとしたアシストで発想力を伸ばす機会になります。ぜひ素敵な作品を制作して、夏の思い出を残してください。
最新の記事
【遊び・学び】
-
2022/08/10
自由研究、親の関わり方は? 子どもの興味を引き出す会話がカギ
-
2022/08/05
#41|社会 地図を作り方角を知ろう
-
2022/07/15
〈16〉試行錯誤 発見する喜び|あそぶ→そだつ
Read More
おすすめの関連記事
-
Ranking
人気記事ランキング
Recommended
編集部のおすすめ
消費税の価格表記について
記事内の価格は基本的に総額(税込)表記です。2021年4月以前の記事に関しては税抜表記の場合もあります。
Pick Up