連載コラム「ゆきりん先生の親子でおうち学習」第2回

#2|作文は一生モノ 運動会題材に学ぶ手も

#2|作文は一生モノ 運動会題材に学ぶ手も

文章を書けない子が増えています。どんなテーマでも全て時系列。「朝起きました。ごはんを食べて、○○へ行きました。面白かったです」っていう具合です。小中学校では今、評価の煩雑さからあまり作文を書かせません。大学入試や就職試験では欠かせないのに。

数少ない作文学習が、大型連休明けに練習の始まる小学校の運動会後に控えています。親のサポートも、練習と同時に始まります。

まず子どもに「どの競技が楽しみ?」と聞き、メモさせておきます。気持ちは点数化させると掘り下げやすくなります。「リレーが楽しみだよ」「満点が100だとしたら、どのくらい?」「80点くらいかな」「すごく楽しみなのに?」「本番で失敗するかもしれないもん。クラスの代表だし、責任が重いんだよ」。そんなやりとりができるかもしれません。

仕込みのピークは、総練習です。担任の先生は必ずもっと上を目指すよう示唆するので、その言葉をキャッチさせます。この作文で重要なのは「先生のアドバイスを本番でどう生かしたか」、その一点なのですから。

読み手を意識することも教えたいですね。「どう書いたら、先生や同級生は分かってくれるかな」という発想が生まれ、方法を考えるようになります。親も「聞く力」をつけ、いい質問をして、子どもが書くべきことに気づく道筋をつけてください。夏休みの自由研究などで練習を重ねれば、家族みんなのコミュニケーション力もあがるはずです。

教えてくれたひと

本多抽紀江さん

家庭教師

ほんだ・ゆきえ/家庭教師歴約30年。SNSを使った家庭学習支援「ぱんだちゃんのおうち学校」の校長も務める。著書に「勉強に自己肯定感は必要ない」(西日本出版社)がある。北海道を拠点に、関西、関東で活躍中。胆振管内安平町在住、2児のママ。

イラスト/rocketdesign(watanabe nobuko)

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