• 〈あそぶ→そだつ〉#13|色や決まりを意識する


    「あそぶ→そだつ」
    遊びを通した⼦どもの発達について詳しい増⼭由⾹⾥さん(札幌国際⼤准教授)が、さまざまな遊びの意味を解説。北海道新聞朝刊「⼦育て⾯」で毎⽉第3⾦曜⽇に連載しています


    1年ほど前に訪れた札幌市内の認定こども園で、1歳半の男の子が、穴の空いた5色の円形パーツを5本の棒に通して遊ぶ「プラステン」という木のおもちゃで遊んでいました。乳児から幼児まで長く楽しめ、数遊びもできる玩具です。

    男の子は親指、人さし指、中指の3本でパーツをつまみ、棒へ次々と通していきます。色の違いは分かっていますが、まだ意識して遊んではいません。パーツを棒に通す行為に真剣です。

    同じおもちゃで2歳半の男の子が遊んでいました。手に取った青いパーツを見て、同じ色のパーツが通してある棒へ入れます。これは色の認識に加え、色の理解、また順番を守るというような秩序を認識するころに見られる遊び方です。

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    2歳半の男の子は、「次も青にしよう」と決めたようで、片手でパーツを棒に通しながら、もう片方の手で次の青のパーツを探しています。リズムよく入れる間に、黄のパーツを青の棒に通してしまいました。男の子は「ちがう」と言ってやり直します。どうやら、その子なりの決まりがあるようです。

    遊びの中に現れる決まりは、生活の中で子どもが身につけた秩序から生まれます。生活の中にある決まりごとを、できるだけいつも同じに、分かりやすいものにしておくと良いですね。

    プラステンのパーツは赤・青・黄・緑の4色と白木の計5色です。色を意識して遊ぶ時期は4~6色程度で十分。多すぎると色の区別が大変になります。

    色への関心とともに言葉が育つと、子どもは色の名前を言います。他の4色と異なり、白木は「白」や「茶色」と呼ぶ場合が多いです。どちらとも正しいですね。子どもの言葉に耳を澄ますと、その子が身の回りの物事をどう理解しているか知ることができます。

    増山由香里

    増山由香里(札幌国際大准教授=発達心理学)

      1972年生まれ、岩見沢市出身。岩見沢東高から藤女子短大(当時)へ進み、幼稚園教諭、保育士資格を取得。保育現場で勤務後、北大に編入し、北大大学院に進んで修士課程修了。旭川大学短期大学部准教授などを経て2017年から札幌国際大人文学部准教授。保育現場での出合いから、おもちゃや絵本への関心を深めた。編著に「具材―ごっこ遊びを支える道具」(17年、庭プレス)がある

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