連載コラム「ゆきりん先生の親子でおうち学習」第36回

#36|進級・卒業 頑張り認めてあげよう

#36|進級・卒業 頑張り認めてあげよう

進級や卒業のシーズンですね。進級・卒業おめでとうございます。自分が思い描いた1年になりましたか?もしかしたら「うまくいかなかった」と、つらい気持ちになっている親子もいるかもしれません。

スポーツだと、頑張った結果として成果が出なくてもたくさんの人たちが共感してくれるのに、勉強や受験は、なかなかそうはいきませんよね。

「うちの子、小学校に上がる前なのに九九が言えるようになったの!」と言うと「自慢している」と陰口をたたかれそう。「私、もうこんなこと知ってるよ」と純粋な気持ちで得意がる子どもは「できることを鼻にかけている」と学校で陰口を言われるかもしれず、親は「勉強しているのは内緒にしなさい」と子どもに言います。

受験は、たくさんのものを犠牲にしながら、楽しみを我慢して一生懸命に頑張るにもかかわらず、「お受験」と揶揄(やゆ)されます。でも、頑張ることは勉強でもスポーツでも芸術でも、やっぱり素晴らしいのです。「勉強ができたところで、仕事ができるわけじゃない」と言う人もいますが、そんな言葉は気にしないでください。

勉強ができる、野球ができる、サッカーができる、バレエが踊れる、ピアノが弾ける。これは、どれも同じ。一つの特技なのです。

野球ができたところで、サッカーができたところで、バレエが踊れたところで、ピアノが弾けたところで、その道のプロになる以外は、仕事ができる人になるわけじゃない。だから「勉強ができたところで―」との批判はナンセンスです。

頑張ったことを「頑張った!」と言える社会にしないと、誰も頑張らなくなってしまいます。うまくいかないことがあっても大丈夫。また次のために頑張っていきましょう。

教えてくれたひと

本多抽紀江さん

家庭教師

ほんだ・ゆきえ/家庭教師歴約30年。SNSを使った家庭学習支援「ぱんだちゃんのおうち学校」の校長も務める。著書に「勉強に自己肯定感は必要ない」(西日本出版社)がある。北海道を拠点に、関西、関東で活躍中。胆振管内安平町在住、2児のママ。

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