想像力が広がる雪遊び 雪玉作って「団子屋さん」 かまくら作りのコツは?

写真はイメージ(曼珠 / PIXTA)

青空が広がる冬の日は、暖かい部屋を出て子どもと雪遊びを楽しみたいですね。ただ雪遊びといっても、何をすればいいのか戸惑う大人もいるのではないでしょうか。子ども向けの自然体験講座を主宰する札幌まるやま自然学校代表の高野克也さん(42)に雪遊びの楽しみ方を教えてもらいました。

札幌まるやま自然学校・高野代表
「親も童心に帰ろう」

「寒いけど、季節を味わえる遊びをさせたい」。2歳の長女と10カ月の長男を育てる札幌市中央区の主婦長谷川希望(のぞみ)さん(31)は夫の転勤で2019年10月、東京から引っ越してきました。妊娠していた昨冬は、長女とほとんど外で遊べなかったこともあり「この冬は、いろいろ工夫して外遊びを楽しみたい」。先輩ママの助言で、子ども用の暖かいつなぎの服も購入しました。

「何もないところから好きなものを作れる雪は想像力が広がり、ダイナミックに遊べる。幼児にとって絶好の遊び場です」と高野さんは勧めます。

まずは、雪玉を団子に見立てた団子屋さんごっこや、雪を詰めたバケツをひっくり返してケーキ屋さんごっこなど、ごっこ遊びから始めましょう。飽きたら、ふかふかの新雪に寝転がり、体の形をたくさんこしらえるのもいいでしょう。

雪を踏みしめて迷路を作り、その先を四角く掘って「自分の部屋」を作る遊びも楽しいです。高野さんは「自宅の庭や近所の公園なら、そのまま残しておき、次の日も遊びの続きができる。雪遊びの醍醐味(だいごみ)です」と笑顔で話します。

さらに道具を使えば遊びが発展します。子ども用スコップを使って雪を積み上げたり、切り出したりして、小さな雪像のような好きな形を作ることができます。雪合戦には雪玉を簡単に作れる「雪玉メーカー」が便利です。そりに雪玉を載せて引っ張れば、宅配便ごっこにもなります。「道具を通して体の使い方を身につけることにもなります」

幼児のための雪遊びグッズ

そして時間と手間はかかりますが、かまくら作りにもチャレンジしてみましょう。雪山は、雪の重みで中の空気が抜けていきます。空気を抜くことが、崩れないようにするポイントです。新雪で作った場合は、天候状況や子どもの様子を見ながら、可能なら20~30分待ってみましょう。

雪山に穴を掘るときは地面に沿って少しずつ、慎重にすると崩れにくいです。高野さんは「かまくら作りは失敗を含めて面白い。やりたいようにやらせて」と助言します。

かまくら作り3つのコツ

完成後はアレンジを加えるといいでしょう。かまくらの側面に小さな穴を開けて「窓」を作ります。親子で、中と外で雪玉の受け渡しをすれば、「ドライブスルーごっこ」に。かまくらの穴を貫通させれば追いかけっこもできます。公園では、山が崩れて事故につながらないように、遊び終えたら雪山を崩しておきましょう。

厳しい寒さの中でも楽しむには、じっとした状態で行う遊びと、体を動かす遊びを上手に組み合わせるようにします。親もスキーウエアを着込むなど暖かくすることも忘れずに。高野さんは「子どもが遊ぶ様子を見てるだけでは凍えてしまう。親も一緒になって童心に帰りましょう」と話します。

取材・文/有田麻子(北海道新聞記者)

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