• ベビーシッター、事前確認が大切 情報収集入念に、保育中もチェック

    (写真はイメージ/提供:PIXTA)
    親が子どもを一時的に預けたいとき、選択肢の一つになるのが民間サービスのベビーシッターです。利用する際は事業者に依頼し自宅にシッターを派遣してもらうか、仲介サイトでシッターに直接依頼するかに大別されます。親の勤め先によっては国の割引制度も使えます。

    ベビーシッターは児童福祉法で「認可外保育施設」の扱いになり、個人事業でも都道府県か政令市、中核市への届け出が必要です。道内は札幌61(うち休止中14)、旭川3、函館1(いずれも6月28日現在)、それ以外18(4月1日現在)の計83業者が登録しています。

    需要は高まっているとみられ、シッターの質の確保が急務です。厚生労働省は利用者向けに留意点=表=を公開しており、担当者は「そのシッターが信用できるか、身分証や自治体への届け出などの事前確認が特に大切」と話します。現状は保育の経験がなくてもシッターになれますが、2024年度からは保育士か看護師の資格、または研修の受講が義務づけられます。

    公益社団法人全国保育サービス協会(東京)は保育技術を持つシッターを、独自に認定。道内企業では札幌シッターサービス(札幌)、しったん(帯広)が協会に加盟しています。

    札幌シッターサービスは保育士などの資格を持つ20人弱と契約し、予約制で子ども1人、1時間1540円(基本料金)で派遣しています。奥山真治郎社長(49)は「経済的に恵まれた家庭の定期的な利用が多く、夜間は単発利用が多いです。コロナや同業他社の影響もあり、最近の売り上げはピーク時からほぼ半減しています」と明かします。

    経歴や条件見て

    大手仲介サイト「キッズライン」(東京)には、道内のシッター約80人が登録し、700世帯以上が利用しています。サイトで地域や子の年齢、希望日時を入力すると、条件を満たすシッターが表示され、写真や経歴、クチコミを見て選べます。料金は個々のシッターが設定しており、道内は1時間千~2800円。運営会社に利用料の22%(定期利用は11%)の手数料を払う仕組みです。

    ネット仲介は手軽に利用しやすく人気を集める半面、トラブル防止策の必要性も指摘されています。キッズラインは登録希望者に面接や実技試験を課しており、同社執行役員の田坂一樹さんは「合格率は2割以下」と説明します。

    昨年は登録シッターが利用者へのわいせつ事件で逮捕され、匿名でシッターを通報する制度や適性テストの導入などの再発防止策を講じました。今年6月にはシッターによる窃盗事件も発生、同社は審査をさらに強化するとしています。

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    割引券の利用も

    シッター代の負担は小さくないですが、親の勤め先によっては国のシッター割引券が使えることも知っておきたいところ。1枚ごとに2200円が割り引かれ、子ども1人当たり1日2枚かつ1世帯で月24枚が上限です。原則小学3年生まで。本年度はコロナで休校・休園した場合、1人1日5枚かつ1世帯月120枚が上限になります。

    割引券は全国保育サービス協会の認定企業に交付されており、道内は北海学園や札幌交響楽団など数社が対象です。1枚につき大企業180円、中小70円の手数料を協会に払います。認定企業は同協会のサイト(http://www.acsa.jp/htm/babysitter/approvai_proprietor_list.htm)で確認できます。

    シッターが資格や個性PR

    保育士と幼稚園教諭の資格を持つ函館市の千葉奈津実さん(34)は昨年5月、キッズラインに登録しました。宿泊保育や家事代行も行っています。「費用を掛けてでも、自分のしてほしいサービスを要望する親はいます」。多い時で月10回近く依頼が入るといいます。

    札幌市で助産院を経営する矢野根絵里子さん(51)もキッズラインでシッターを始めました。「自分で料金を決められて個性をPRできる。私は助産師歴27年で、子育て経験もあると発信しています」。現在は週2日ほど活動しています。

    札幌市の国家公務員平井恵美子さん(37)は昨夏から矢野根さんにシッターを依頼。現在は1歳4カ月の息子を週1回、夕方から5時間預けています。矢野根さんが離乳食を与え、風呂に入れ、寝かしつけます。その間に平井さんは掃除や洗濯、入浴をすませます。「平日に家事をまとめてできるのは大きいです。今まで何人かのシッターに来てもらいましたが、矢野根さんが一番息子と相性が良かった」と話します。

    取材・文/町田誠(北海道新聞編集委員)

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