• チャイルドシート 正しく装着を 19年調査 誤った使い方52%

    チャイルドシートを長男に装着する中尾未華さん。ハーネスが体にぴったりフィットするよう注意している
    道内も初夏らしい陽気が続き、ドライブシーズンに突入しました。乳幼児と車で出かける時に欠かせないのが、6歳未満に装着が義務づけられているチャイルドシート。子どもの命を守る安全装置ではありますが、使い方を間違うと機能が発揮されず、大きな被害を招く恐れもあります。チャイルドシート、正しく使っていますか―。

    ハーネス 肩に隙間作らずに

    札幌市白石区の会社員、中尾未華さん(35)は、1歳7カ月の長男と車で外出する時は、後部座席のチャイルドシートに乗せています。運転中にチャイルドシートのベルト(ハーネス)が緩まないよう、きつめに締めていますが、「苦しくないかな」と加減に悩んでいます。

    日本自動車連盟(JAF)によると、ハーネスは肩に隙間ができないよう装着し、子どもの体にぴったりフィットさせるのがポイント。ハーネスが緩むと、衝突した時に子どもがシートから飛び出し、前の座席や天井、フロントガラスなどに激突する可能性があります。

    道警の調べでは、2016~20年に、チャイルドシートを正しく使用し自動車事故に遭った6歳未満の死傷者のうち、死亡に至ったケースは0.4%。一方、チャイルドシートから幼児が飛び出したり、チャイルドシートが座席に固定しているシートベルトから完全に分離したりした事故では、6歳未満の死傷者のうち、12.5%が死亡しました。

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    ベルト取り付け 週1度締め直す

    日本交通安全教育普及協会(東京)が認定する「チャイルドシート指導員」で、室蘭中央自動車学園校長の高瀬裕さん(63)は、かつて道警本部で交通関連の業務を長く担当しました。チャイルドシートを正しく装着していたかが明暗を分けたワゴン車2台の衝突事故が忘れられないといいます。

    ともに母親が運転し、後部座席のチャイルドシートに幼児が座っていました。座席に固定されたチャイルドシートにしっかりハーネスを締めて座っていた幼児は無傷でした。しかし、もう一方の車の幼児は、チャイルドシートを座席に固定するシートベルトとハーネスがともに緩んでいたため、シートごと前席の背もたれに激突して、骨折しました。

    高瀬さんは「チャイルドシートは正しく使わなければ子どもを守ることはできないが、使い方を間違っている保護者が多い」と強調します。中にはチャイルドシートを固定せず、座席に置いているだけのケースもあるそうです。警察庁とJAFの19年の全国調査では、チャイルドシートを付けた車の52%が使い方を誤り、シートベルトの締め付け不足が7割を占めました。

    高瀬さんによると、チャイルドシートをシートベルトで座席に取り付ける時は、座席に載せたチャイルドシートに大人が膝をついて体重をかけ、シートを座席に沈み込ませてベルトを締めると固定できます。注意点は《1》週1度は締め直す《2》ベルトの通し方を誤ると緩むので必ず説明書で確認する―ことだといいます。

    近年は、車の座席についた専用金具にチャイルドシートを差し入れて使う「ISO-FIX(アイソフィックス)」と呼ばれるタイプの普及が進んでいます。取り付けが簡単で安定性が高いですが、車種により使用できるシートが異なります。日本交通安全普及協会は、アイソフィックスを使う時には①車とチャイルドシートが適合するか購入前に確認する②シートの金具と車の金具をしっかり接続する③回転防止装置を使う―ことなど注意を呼びかけている。

    取材・文/佐竹直子(北海道新聞記者)

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