• 乳幼児とのドライブ 心がまえは?

    ドライブの前に、準備したグッズをみんなで確認する西森さん一家。ペットボトル用のストロー付きキャップもしっかりチェック
    もうすぐ大型連休。今年は、感染を防ぐため人混みを避け、家族でのんびりドライブを−と考える保護者が多いのでは。ただ、乳幼児とのドライブは事前の準備が大切です。必要な持ち物や車内での過ごし方について、子育て世代の体験談や、専門家の助言を聞きました。

    持ち物―あらかじめ用意

    乳幼児連れの外出は、荷物の準備で出掛ける前にバタバタしがちです。旭川市の会社員、西森功敬=かつひろ=さん(31)は、3歳の息子と、2歳の双子の姉妹の父。子どもたちといつでもドライブに出掛けられるよう、持ち物は常にスポーツバッグにまとめてあります。

    1人につき2回分の着替え、ウエットティッシュ、オムツ、ビニール袋…。車中での水分補給には、ペットボトル用のストロー付きキャップや乳児用のこぼれにくいコップを使い、食事の時には、使い捨ての紙エプロンを愛用しています。

    トランクには、子どもたちが車を降りた時のために、ボールやスコップなどの外遊び道具を積み、日焼け止め、虫よけスプレー、ばんそうこうも欠かしません。

    乳幼児とドライブの持ち物例

    絵本も持参します。乗り物や自然など、車中から見える景色や、目的地に関連した題材の本を選んでいます。「絵本をヒントに、窓の景色から好きな車を探したり、休憩した公園で、本で見た木の葉を見つけたりすることが多く、ドライブを豊かな体験にする道具になっている」と西森さん。車内で子どもたちに絵本を解説するのは、保育士でもある妻の菜月さん(31)の役目です。

    「父親と子どもでドライブする時は、車内でのオムツ交換用のタオルやシートも忘れずに」。札幌市の育児休業経験者らでつくる「パパ育休プロジェクト」のメンバー藤村侯仁=きみひと=さん(47)は、そう助言します。近年の施設は、男子トイレにもオムツ交換用の台が備えられていますが、古い施設にはないことがあるためです。

    ベビー用品の「西松屋」道内各店では、ドライブ用品では、運転席から後部座席の子どもの顔を確認できる鏡や、紫外線を防ぐサンシェードが人気です。

    子どもの顔を写す鏡やサンシェードなどのドライブ用品が並ぶ、西松屋アクロスプラザ札幌南22条店。車の座席とチャイルドシートの間に敷く「カーシート保護マット」(手前)も人気

    車中で厚着禁物 水分補給を

    車中では、子どもにどんな配慮が必要なのでしょう。

    「厚着は禁物です」。NPO法人子育て支援ワーカーズプチトマト(札幌)の佐々木節子さん(66)はそう注意します。厚着は体が動きにくく、体調を崩しやすいためです。車内では薄着にし、空調で温度調節しましょう。子どもは脱水症になりやすいです。こまめに水分補給をしましょう。車内で子どもを飽きさせないためには、しり取りや歌など、会話のある遊びを佐々木さんは勧めます。子どもが眠くなる時間に出発し、車中で寝かせるのも、ぐずりの防止になります。

    降車は親が先、乗車は子どもが先

    道の駅などで休む時は、子どもが駐車場で事故に遭わないよう注意が必要です。

    子連れ旅行アドバイザーの小暮祥子さん(52)=東京在住=は、「3歳ごろが、よく走り危険。大人が先に降りて子どもを抱くか手をつなぎ、乗る時も、必ず子どもを先に」と助言します。車を離れる時は、チャイルドシートにタオルを掛け、シートが日差しで熱くなるのを防ぎましょう。

    車内に子どもを残し親だけ降りるのは、閉じ込めや熱中症の恐れがあり危険です。2019年8月の1カ月間に、車内に閉じ込められた子を日本自動車連盟(JAF)が救援した事例が、全国で115件、道内は4件ありました。子どもが誤ってキーのロックボタンを押したことなどが要因でした。

    車酔いを防ぐにはー
    札幌市医師会 成田理事に聞く

    ドライブで心配なのは子どもの「車酔い」。札幌市医師会理事の成田慎一郎さん(57)=なりた耳鼻咽喉科アレルギー科クリニック院長=に予防策を聞きました。

    日頃から運動 揺れになれよう
    景色を見るなら前を

    車酔いは、動揺病という耳の病気です。内耳にある平衡器官「前庭」が発達し始める3歳ごろから、症状が出ます。幼児の前庭は未熟なため、経験したことのない揺れに遭遇すると過剰に反応し自律神経を刺激。嘔吐などが起こります。子どもの車酔いは、14歳ごろまで続きます。

    子どもを車に乗せたら、チャイルドシートのヘッドレストに、頭をしっかり固定し、頭が揺れないにしましょう。ドライバーは、曲がる時は「右に曲がります」などと声を掛けて。すると、子どもも自然と曲がる方を向くため、車が曲がることで起こる頭の揺れが少ない。ハンドルのおもちゃを持たせて運転手気分にさせると、楽しめます。

    通り過ぎていく景色を眺めていると酔いやすい。眺めるなら前方を。酔いやすい子は、車中で動画やスマホは見ない方がいいです。

    今の子どもたちは、コロナ禍で運動の機会が減り、体が揺れる経験が少ない。車酔いの防止には、日頃から体操などの運動で、体の揺れに慣れておくことも大切です。

    酔ったら、少量の冷水を飲むと副交感神経の興奮が抑えられ、落ち着きます。

    取材・文/佐竹直子(北海道新聞記者)

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