• 文字の書き方練習 無理なく楽しく 小学校入学までに教えるポイントは

    「かき方教室」でひらがなを練習する男の子。紙は右肩の前に置き、鉛筆は正しく持てている
    小学校入学までに、家庭で教えておきたいことの一つが「文字の書き方」ですね。でも、何から始めるといいのか悩む保護者が多いことでしょう。文字とは長い付き合いになるだけに最初が肝心です。幼児が文字を書く練習を始める時のポイントを覚えておきましょう。

    興味持ったタイミングで

    「ひらがなは、全部書けるよ」。2月下旬、札幌市内の「かきかた教室」で練習中の笠野大夢=ひろむ=ちゃん(6)が鉛筆を手に得意げに言いました。幼稚園の年長組。昨年、幼稚園の友達がくれた手紙に返事を出したくて、自分から「字を習いたい」と言いだしたそうです。今は簡単な漢字も練習しています。母の絵梨香さん(31)は「新しい字を覚えるのが楽しそう。小学校入学に向け、自分なりに『準備万端』と思っているようです」と話します。

    文部科学省のまとめ(2015年)では、自分の名前をひらがなで書ける幼児は、幼稚園年少児は男子32%、女子60%にとどまりますが、年中児で男子77%、女子94%、年長では男子97%、女子は99%まで伸びました。

    札幌市と近郊で書道やペン習字の教室を展開する書峰社書道の「かきかた教室」は、幼稚園の年中から通う子が多いといいます。同社講師の沢田美佳子さん(38)は「子どもが文字に興味を持ったタイミングに字を書く練習を始めると、覚えが早い。大人の都合で無理やり学ばせると、書くのが嫌いになります」と言います。

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    大人も一緒に練習を

    スムーズに練習を始めるには、何から準備するといいのでしょう。書峰社書道学童部長の清水秋清さん(48)に聞きました。

    目で覚える
    ポイントは五つ。一つめは「目で字を覚える」。目が字を認識できていると、書く時の手指の動きがスムーズになるためです。文字を見せながら絵本を読み聞かせたり、部屋やトイレの壁に、ひらがなやカタカナの五十音表や、言葉を書いたカードを貼ると効果的です。

    二つめは「鉛筆を持つ前に『指ならい』」。手本を利き手の人さし指でなぞる「指ならい」を、1度の練習で3回ほど繰り返しましょう。まず、体で字を覚えるためです。

    鉛筆を正しく持つ
    三つめは「鉛筆を正しく持つ」。鉛筆を持つ時は、人さし指の第2関節まで鉛筆にくっつき、親指で下から支えるのがポイント。持ち方を練習する時は①手の力を抜き、手の甲を上にして机にふんわり置く②親指と人さし指の間に軽く鉛筆をはさみ、鉛筆を70~80度に立てると人さし指と鉛筆がくっつきます=図=。

    正しく持つと、鉛筆が人さし指と一緒によく動き、線がぶれず文字がきれいになります。また、指先を軸に、少ない力で鉛筆を動かすことができ、疲れにくいです。

    鉛筆をうまく持てない時は、指に力が入りすぎている合図。力を抜いて①からやり直し、鉛筆を軽く持ちましょう。幼児は、三角形や六角形など角がある鉛筆が持ちやすく、色の濃い4Bや3Bを使うと、力みすぎを防ぐことができます。シャープペンシルは芯が折れやすく、幼児は避けた方がいいでしょう。

    紙やノートは利き手側に寄せて
    四つめは、紙の置き方。紙やノートは、利き手側に寄せて置こう。体の正面に置くと、鉛筆を持った手で文字に影ができ、字が見えにくいため猫背になったり、体が傾いてしまいがちです。右利きなら、右肩の正面に置くと文字に影ができにくく、姿勢が良くなります。

    身近な単語から
    五つめは、字を書く練習は、少しずつ。「嫌にならないうちにやめる」のが大切です。ひらがなを五十音順に練習するのではなく、「いし」など画数の少ない簡単な文字を組み合わせた単語や、「いぬ」「ねこ」など、子どもに身近な単語から書き始めると楽しめます。

    清水さんは「楽しく字を学ばせるには、準備が大切。大人も一緒に鉛筆の持ち方から練習すると、長年の癖を直せます」と助言しています。(佐竹直子)

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