居間に子ども写真スタジオ 釧路町の主婦・菅野さん

自宅に設けたスタジオで、子どもを撮影する菅野奈緒美さん

自宅に設けたスタジオで、子どもを撮影する菅野奈緒美さん

【釧路町】町内の主婦、菅野奈緒美さん(40)が乳幼児や子どもを中心に撮影する「アンビシャス・フォトスタジオ」を町内豊美2の住宅街にオープンした。「子育て中のママと赤ちゃんに、ストレスを感じないような環境で撮影に臨んでもらいたい」と、自宅の居間にスタジオを設けた。

1日1組限定 「自然な笑顔や表情出る」

「こっちだよ」。白を基調とした部屋の一角。菅野さんが1歳の子どもに声をかけながらカメラを向けた。フラッシュやライトは使わず、自然光をレフ板で反射させて撮影。完成した写真は瞳に光が映り込み、生き生きとした表情だ。

スタジオでは、生まれて2週間までの期間に撮影する「ニューボーンフォト」や100日記念の写真、マタニティー姿や授乳の様子、家族写真の撮影なども受け付ける。事前に打ち合わせて「親類に贈られた衣類を着せたい」「お気に入りのぬいぐるみを置きたい」などの要望を聞き取り、撮影内容を決める。

スタジオにセットを組んで撮影した写真(菅野奈緒美さん提供)

スタジオにセットを組んで撮影した写真(菅野奈緒美さん提供)

10月のオープン後、11月までに約20組が利用。菅野さんは「今しか残せない写真を喜んでもらえるのがうれしい」と笑顔を見せる。

菅野さんは4年前に長女を出産。成長を写真に残そうと考えていた時、絵本風の背景を作って寝姿を撮影する「おひるねアート」の画像をSNSで見つけたが、近場に撮影できる環境がなかった。「それなら自分がやろう」と思い立ち、認定講師の資格を取得。子育て世代の交流やつながりを広げる目的も兼ね、おひるねアートの撮影会を定期的に開くようになった。

昨年、長男を出産し、4カ月ほど撮影会を休んだ。今年、再開する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で中止に。自粛期間中にママフォトグラファーアカデミー(東京)の「ベビグラファー」の認定講師の資格を取得し、撮影技術を磨いた。

スタジオを自宅に設けたのは、子育て中の人の外出時の不便を解消するためだ。菅野さん宅には、乳幼児や成長期の子どもが必要とする補助便座などの道具がそろい、子ども連れが利用しやすい。また、1日1組限定のため、時間を気にして焦る必要もない。撮影中に子どもがぐずりはじめたら休憩し、授乳や水分補給、おむつ交換もゆっくりできる。マタニティー写真の着替えも、人目を気にせずに行えるのがメリットだ。

撮影では、菅野さんの横や後ろに母親に立ってもらい、手を振ったり声をかけたり、子どもの目線を誘導してもらう。菅野さんは「ママに協力してもらっての二人三脚の撮影は子どもが安心し、自然な笑顔や表情が出てくる」と話す。

料金は10カット5千円、20カット1万円。写真は後日、データで渡す。問い合わせは菅野さん(電)080・1891・6681へ。(二色朋恵)

この記事に関連するタグ

Ranking

  • すべて
  • 子育て・教育
2024
3/29
FRI

Area

北海道外

その他