• 幼稚園、教育内容理解を 預かり保育、対応の柔軟性もポイント

    在園児が遊ぶ様子を見ることも園選びのポイントとなる=札幌市中央区の大通幼稚園
    今月から、道内の多くの幼稚園で来年4月入園に向けた願書配布などの入園手続きが始まります。親の就労が条件となる保育所などとは異なり、幼稚園は教育を重点に置きますが、都市部の幼稚園を中心に「預かり保育」が広く実施され、就労者の子どもの預け先とすることが十分に考えられます。入園までの手続きや、園選びのポイントを探りました。

    道内都市部の大多数を占める私立幼稚園のうち、札幌市内の園では15日に願書配布が始まり、おおむね11月上旬に願書受け付けが行われます。函館市内などでも10月中旬に願書配布がスタートしますが、旭川市内では11月中旬に願書配布を開始し12月に受け付けを行う園も多いです。地域のほか国公私立の違いでも、入園手続きの時期は異なります。

    幼稚園入園決定までの主な流れ

    すでに9月末までに入園説明会を開いている園がありますが、10月に入っても見学できる園も多く、各園のウェブサイトや電話で確認するとよいでしょう。

    さらに、好立地や独自の教育方針で注目を集めるなどしている園では、募集数以上の応募があると抽選で入園児を決めます。抽選の前提として事前説明会への出席などを条件としていることがあります。なお、在園児の弟や妹の場合、優先して入園が認められることが多いです。

    近年の重要な判断ポイントになっているのは「預かり保育」です。保育所の延長保育に相当するもので、ほとんどの都市部の幼稚園で実施し、通常の保育時間が終了した後、午後5時~6時半ぐらいまで保育します。昨年10月に始まった幼児教育・保育の無償化により、就労する保護者にとって、一定条件を満たせば「預かり保育」も無償対象となります。その場合は、夏休みや冬休みなど園が長期休みとなる際の対応などを確認しておくことが大切です。

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    札幌の幼稚園で預かり保育を利用しているパート労働の女性(37)は「当初希望していなかった日に、仕事の都合で急きょ利用を申し込んだ場合、園側が対応できないこともある。どこまで柔軟に対応できるかどうかも確認が必要」と話します。

    このほか園選びで大事なのは《1》園バスの走行ルートと乗降車場所と料金《2》給食の体制と料金《3》無償化対象外の納入金《4》園の行事や保護者参加の頻度―などがあります。札幌市中央区の大通幼稚園園長で札幌市私立幼稚園連合会の藪淳一会長は「保護者が給食などのサービスやPTA活動を気にするのは当然だが、なによりも園の教育内容をしっかり理解して選んでほしい」と訴えます。

    また、旭川大短期大学部幼児教育学科の佐藤貴虎教授は「幼稚園は本来、偏りのない幅広い遊びを通じて子どもの発達を促す場。ネット情報に頼るのではなく、園を見学して在園児の表情や制作物の展示などから、子どもの発達に寄与するのかどうかを見極めてほしい」と話しています。

    取材・文/弓場敬夫(北海道新聞編集委員)

    無償範囲外の費用も

    2015年にスタートした「子ども・子育て支援新制度」により、現行の幼稚園は新制度に沿って移行した園と、移行せずに従来の私学助成を受けて運営している私立園の2タイプがあります。

    昨年10月の幼児教育・保育の無償化により、新制度へ移行している園は月々の保育料負担がなくなり、私学助成園は上限額(2万5700円)までが公的負担となります。また3歳児以上の預かり保育の無償化については月額1万1300円が上限となっています。なお、私学助成園と預かり保育の無償適用の前提として市町村による「施設等利用給付認定」の手続きが必要です。

    無償の範囲外としては入園前に検定料や入園料、制服購入費、用品代などがあります。入園後は給食費、PTA会費、さらに園バス利用者はバス使用料などを負担します。これとは別に、施設充実費などが求められることがあります。年間合計で数万~十数万円ほどの出費がありえることにも注意が必要です。

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