Baby&Kid's
  • 2020/09/11

    「カフェ体験」心育てる 客は家族、食材選びから接客まで

    札幌市で食育活動を展開するNPO法人が、子どもたちが自宅で家族を客に見立てて料理でもてなす「カフェ体験」の取り組みを子育て世代に提案しています。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛で社会との接点が減った子どもたちに、食を通して家庭でコミュニケーション力を育んでもらうのが狙いです。(佐竹直子)


    札幌のNPO提唱 目標立て自己評価

    提案しているのは管理栄養士を目指す学生や若手管理栄養士でつくるNPO法人Efy(エフィ)。カフェ体験は子どもたちが「店長」を務め、食材選びや献立作り、調理を担い、「接客」もします。坂本星美代表(25)=管理栄養士=は「カフェ風に部屋を飾り付けたり、服装もエプロンをするなど店長になりきって」と呼びかけます。

    取り組む時のポイントは《1》大人は子どもたちが発案した料理のレシピ化や、刃物や火を使う際のサポートに徹する《2》子どもは「元気に『いらっしゃいませ』を言う」「笑顔で接客する」などの目標を立て、本番後は達成できたか自己評価する―ことを挙げます。

    「近年は大人と話すのが苦手な子が多いが、接客を通し、あいさつや礼儀を覚えることでコミュニケーションの練習にもなる。子どもたちの多くは食べ物への関心が高く、カフェの店長役は遊びとしても楽しめる」と坂本さんは強調します。

    Efyは2017年に発足。美唄市のJAみねのぶなどの協力で、子どもたちが道産食材を学びながら料理を楽しむ講座を年間40回余り札幌市内の児童館などで開いてきました。新型コロナウイルスの影響で講座は休止中ですが、家庭でも食育に取り組んでもらおうと、会員制交流サイト(SNS)で子どもたちと考えたレシピを公開したり、小学生対象のレシピコンテストを開いたりしています。

    カフェ体験は講座の人気プログラム。昨年秋には、子どもたちが児童館横の畑で育てた野菜を材料にメニューを考え、Efyのメンバーがレシピ化。調理や店員役も子どもたちが担い、保護者や地域住民に料理のポイントを解説しながら接客する姿が好評でした。

    食育に詳しい札幌保健医療大の山部秀子客員教授は「子どもの心の育成にも効果的」と評価し、家庭でカフェ体験に取り組む際には「大人は『ほほえんで接客してくれた』など良かった点を具体的に伝え、子どもに成功体験を実感させるのが大切」と助言しています。

    道産野菜使ったレシピ募集 NPO法人Efy

    NPO法人Efyは、道産野菜を使った小学生のレシピを審査する「きらきらアイデアコンテスト」の作品を募っています。

    JAみねのぶ(美唄)との共催。道内の小学生の個人やグループ、小学生を含む親子や家族が対象。「料理」と「デザート」の2部門で、優秀作品には美唄産の米や野菜などを贈ります。レシピに完成品の絵とアピール文(200字以内)を添え、9月30日までにEfyに郵送(〒060-0807 札幌市北区北7西2の6「37山京ビル」503)か電子メール(info@efy-hokkaido.org)で送付します。問い合わせは(電)080-4045-3419(平日午前10時~午後6時)へ。


    トップ写真説明/カフェ体験で「来店」した地域住民に料理のポイントを説明する店員役の子どもたち=昨年11月、札幌市東区の北光児童会館(Efy提供)