• <学校再開への心構え>上 家庭での整理整頓 こつは

    新型コロナウイルスの感染拡大で休校が続いていた学校が再開され、これから授業が本格化します。年度をまたぎ約3カ月の休校。家で過ごすうち生活リズムが変わってしまった児童や生徒は少なくなさそうです。授業再開に向けて「机周りの整理」「学習の準備」の2テーマで、備えのポイントを紹介します。

    机の上 最小限に/「必要か」子供が判断

    初回のテーマは家庭での整理整頓。机周りが散らかっている人や、学校の通知が多くて困惑している保護者はいないでしょうか。整理収納アドバイザー佐藤真美さん(45)=札幌=に、問題解決のヒントを教えてもらいました。

    整理収納アドバイザー佐藤真美さん

    佐藤さんが整理のこつとして第一に挙げるのは「身の回りに置くのは学習道具に絞る」ことです。

    学習机に置くのは、授業で使う教科書やノートなど最小限にします。ポイントは「登校時、かばんに入れるかどうか」です。塾や通信教育など、学校以外の道具も同様に判断するとよいでしょう。

    さまざまな道具や資料を分ける「ざっくりボックス」を作るのがお勧め。例えば学校用の箱なら学校のプリントや教科書、筆箱をとりあえず収納します。取っ手付きの箱を用意すれば、持ち運びも便利です。

    休校中、自分の机を離れて居間で勉強した人もいたでしょう。いつもの学習道具をとりあえず入れる箱があれば、部屋が散らかることや、大事な物の紛失を防げます。

    前年度の資料やプリント類など、頻繁に見返さないものは、近くに置く必要はありません。もう使わないものは時機を見て処分しましょう。すぐ捨てるのが不安な場合は、必要かを見極めるために一時保管してもよいです。紙袋に入れ、クローゼットやベッド下など、机と離れた場所に置いておきましょう。

    片付けでは、子供自身が判断することも大切なポイントです。保護者は作業を手伝っても「使う、使わない」の判断は子供に委ねましょう。「それは残した方が良い」など口を出すほど判断の機会を奪います。「そうすると子供は判断せず、どんどんためていく傾向がある」と佐藤さんは指摘します。子供が不要と判断していきなり捨てるのが不安な時は、保護者が預かって一時保管するのが良いでしょう。

    学校から保護者に毎月届くお便りや提出物は、子供の名前を書いたファイルを作って保管しましょう。台所そばなど、家族がわかる場所を定位置にすると、それぞれが必要な時にすぐ見られます。新しい紙は上、古いものは下と、日付順にすると見返す際にも便利です。

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    個性に合ったやり方で続けて

    片付けで大事なのは、長続きすること。子供の個性に合った片付けが見つかれば、苦にならずに続けられます。

    学習机などの個人のスペースは、それぞれの性格や好みに合わせて整理すること。気になるポイント、気にならないポイントは人によって違います。そこは可能な限り尊重しましょう。

    私には2人の息子がおり、長男は高校3年、次男は高校1年。部屋は共用です。それぞれ性格に合わせて片付けのアドバイスをするようにしています。

    長男はどちらかと言えば大ざっぱな性格で、整理は少し苦手。リビングで勉強することが多いので、近くの棚に長男用の教科書置き場を作っています。

    対照的に、次男はきちょうめんです。教科書やノートは、教科ごとにそろっていないと気になるようなタイプです。部屋で勉強するので、必要な物もそこに置いています。

    片付けにはポイントはありますが、決まりはありません。本人にとって無理なく続けられる仕組みになっているかが重要です。無理して一度はきれいに片付けられても、長続きしないと意味がありません。親が相談に乗りながら、子供に合うやり方を探してください。考え、試行するうちに家庭の状況や子供の性格に合う手法が見つかります。まず実践してみてください。

    想像力養う片付け習慣
    親・子の片づけ教育研究所 渋川真希代表理事に聞く

    子供にとって、片付けスキルを身に付けることは、学習に役立つだけではありません。メリットを一般社団法人親・子の片づけ教育研究所(東京)の渋川真希代表理事(49)に聞きました。

    「これをするとどうなるか」「逆にしないとどうなるのか」―。片付け作業は想像力を育ててくれます。自らの行動について選択、判断する力が身に付き、先を見通して必要な段取りができるようになります。

    こうして判断力が培われていくと、誰かの指示ではなく、自ら主体的に動けるようにもなるのです。

    片付けの習慣や能力は、子供の時に身に付くと、大人になっても大いに役立ちます。仕事をする時に、作業に優先順位を付けられる。面倒でもやらなければいけないことは、人生で数え切れないほどたくさんあります。

    片付けの習慣化は、しなくてはならないことをできる大人への一歩になる、と言っても過言ではありません。

    取材・文/田鍋里奈(北海道新聞記者)


    ▼<学校再開への心構え>下 朝の勉強で生活リズム改善
    https://mamatalk.hokkaido-np.co.jp/baby-kids/childcare/28755/

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