• 子どもの保険、上手に選ぼう 学資保険、保険料割高のケースも 個人賠償責任保険、幅広いトラブルに対応

    将来の教育資金をしっかりと蓄え、子どもの急なけがや病気にも備えたい―。子どもが生まれると、金銭面の不安なく成長を見守れるよう、学資保険や医療保険への加入を検討する家庭は少なくありません。子どもの保険をどう考え、選ぶと良いか、専門家に聞きました。

    満期日に注意を

    かつては利率が高く、人気の高かった学資保険。現在は利回りが低く、魅力は薄れているようです。函館市の女性会社員(35)は10歳と8歳の2人の子に学資保険を掛けていましたが、数年前にやめ、貯蓄型の生命保険に切り替えました。「学資保険はよく計算したら、払う分より戻ってくる分が少なかった。得ではないと思った」と言います。札幌市の女性公務員(38)も学資保険には加入せず、児童手当を子ども名義の口座にためるなどして、進学に備えています

    「学資保険にはメリットもあるが、注意点もあります」とファイナンシャルプランナーの須藤臣(とみ)さん(札幌)はいいます。メリットは《1》教育資金作りを続けやすい《2》保護者が万一、死亡した場合などに備えられる―の2点。

    注意点としては《1》「22歳満期」のプランを選ぶと、最も教育資金が必要な大学進学時に困る《2》育英年金や入院特約などを付けると掛け金が上がり、家計が圧迫されるケースがある―などを挙げます。「学資保険の加入時に、他の生命保険の見直しを勧められる場合もあります。本当に必要か、慎重に見極めて」とアドバイスします。

    契約者の年齢上限を60代~70代に引き上げ、祖父母が加入できるタイプの学資保険も増えているが、保険料は高く設定されており、避けた方が良いといいます。

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    高額賠償に備え

    一方、須藤さんが「絶対に加入が必要」と力を込めるのが、子どもが他者に損害を与えた時に備える個人賠償責任保険です。自転車に乗っていて歩行者を死傷させた場合には高額の賠償責任を負うケースもあり、必要といいます。加入しておくと、自転車事故のほかにもスキー場での衝突事故や、友人宅で高額な電子機器を壊した場合など、幅広いトラブルに備えられます。

    保護者が自動車保険や火災保険に加入している場合は、個人賠償責任保険の特約を付けると、子どもを含めた世帯全員がカバーされます。須藤さんは、子どもが一定の年齢になったら、保険に入っていることを伝えておくよう勧めます。「子どもは叱られそうなことを親に言わない場合があります。“ごめんなさい”をできる保険に入っているから、人の物を壊したり、けがをさせてしまったらすぐに教えてね、と言っておきましょう」

    2カ月分が目安

    子どもの保険にはこのほか、病気やけがに備える医療保険や、いじめに遭った場合に弁護士への相談費用が補償される「いじめ保険」などがありますが、本当に必要かどうか、慎重に考えた方がいいです。

    子どもの医療費は、自治体による乳幼児医療費助成が年々拡充されているほか、対象年齢を外れても健康保険の高額療養費制度により自己負担は一定額以下に抑えられます。「子どもの医療費で家計が困ることは考えづらい。月々の保険料も積み重ねると相当な額になる。元が取れるケースはわずかです」と須藤さん。

    いじめについては、地域の弁護士会が行う無料相談サービスを利用する方法があります。「“不測の事態”に備え出すと切りがない。生活費のおよそ2カ月分を取っておくと、大抵の事態に対応できます」と勧めています。

    取材・文/酒谷信子(北海道新聞記者)

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