マタニティタクシー 今秋配車 陣痛時の妊婦病院までサポート 札幌ハイヤー協会

札幌ハイヤー協会は今秋、陣痛が始まった妊婦をタクシーでかかりつけの医療機関に送る「マタニティサポートタクシー(仮称)」のサービスを始める。北海道ハイヤー協会によると、札幌交通圏(札幌、江別、石狩、北広島の4市)では現在2社が同様のサービスを提供しているが、協会単位での実施は道内初。加盟社の約7割にあたる35社程度が参加を予定しており、妊婦をサポートする。

利用者は、氏名や連絡先、出産予定日、病院名などを希望するタクシー会社に登録する。オペレーターが24時間体制で対応し、電話を受けると近くにいるタクシーに連絡し、優先的に配車する仕組みだ。自社で対応できない場合は、他社のタクシーを手当てする。事前に登録しているため、妊婦は陣痛中に詳しい道案内をしなくても、登録先の医療機関に運んでもらえる。登録は無料で、利用料金は通常の乗車料金と同じ。

10月ごろにサービスを開始する予定で、5月以降、乗務員向けの研修を月2回程度実施する。助産師から妊婦の出産時の兆候や車に乗ってもらう際の注意事項などを学び、体調が急変しても乗務員が慌てずに対応できるようにする。破水時に必要なタオルや防水シートの常備も検討する。

対象エリアは札幌交通圏。最大で2800台程度のタクシーがサービスの対象になるという。詳細が固まり次第、各社のタクシー内の掲示物などで告知する。協会の照井幸一専務理事は「協会として取り組むことで、より多くの妊婦の力になれれば」と話している。(土屋航)

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