• 2019/08/04

    イケア、札幌出店撤回 都心小型店やネット販売強化

     スウェーデン発祥の家具販売大手イケアの日本法人イケア・ジャパン(千葉県船橋市)は、2020年までの札幌出店計画について、撤回したことを明らかにした。今後は東京都心への小型店出店や、オンラインストアの充実に経営資源を集中するとしている。

     イケアは14年に、札幌を含む地方都市などへ積極出店し、当時の6店から20年までに14店体制とする計画を発表。現在は仙台や長久手(愛知)を含む9店舗まで増えたが、親会社が昨年に「ビジネスを刷新し再構成する」と方針を転換。2万平方メートル超の大型店を郊外に出店するビジネスモデルから、大都市の都心部に小型店を出すことを軸とする計画を示した。

     イケア・ジャパンは来春までに、東京・原宿に小規模店舗を出す。売り場面積は既存店の1割ほどとなる約2500平方メートルで、同社は「今後も同規模の店を東京23区内に数年間で複数出すための準備を進めている」とし、小規模店も含めて道内への出店は現時点で考えていないという。

     イケアは拡張現実(AR)技術を使い、自宅やオフィスに自社製品を疑似的に設置して相性やサイズを確認するスマホアプリを配信するなどネット販売を強化。今年4月には札幌市内の指定場所での受け取りなら、送料を通常より9千円安い3990円とする全国初のサービスを始めた。

     イケア関係者によると、東京や大阪などの都市部に比べ、地方店はおおむね苦戦しているという。道内では同業の国内最大手ニトリの存在も大きく、札幌出店は採算性確保の見通しが立たなかったことも、方針転換に影響したもようだ。(小沢弘和)