現実は甘くなかった! 初めての「幼活」体験記

子どもを預ける保育園探し「保活」が大変という話はよく耳にします。だったら幼稚園の方が入りやすいのでは? なんて思っていたら大間違い。幼稚園入園を目指す「幼活」も甘くはありませんでした。mamatalkライターの体験を通して幼活を考えます。

難易度は保活並み!? 幼活とは

幼活とは、幼稚園探しから入園までに行う一連の活動のこと。幼稚園は応募すれば入園できると思われがちですが、札幌市をはじめとする都市圏では選択肢がある一方、必ずしも希望の園に入れるとは限りません。

筆者は3歳男児の母。仕事を持っているので普通なら「保活」と思われるでしょうが、今はほぼすべての幼稚園で夕方まで「預かり保育」を実施していることから、保育園よりも入りやすいのではと考え幼活をスタートさせました。

1年半にわたる幼活の末、無事に入園を果たしたものの、そこまでの道のりは紆余曲折。当選の瞬間は、思わず涙がこみ上げてきたものです。少子化時代にも関わらず今や幼活は保活並みの難しさ。さらに認可保育所と違って、入園基準や選抜方法は園によってさまざまです。では幼活は何から始めたらいいのでしょう。

年少で入園なら準備は1歳から

今、幼稚園は満3歳入園が主流です。満3歳で入園するための幼活開始時期は、幼稚園の募集形態によっても変わります。入園までの「道」は、下記のようにいくつかのタイプがあります。

1.満2歳児対象のプレ幼稚園に1年間通う
2.幼稚園が開く説明会に参加する
3.先着順に配布される入園願書を勝ち取る
4.面接試験を受ける
5.抽選に当たる         など


【1】はプレ幼稚園に入るのもひと苦労という場合があります。またプレに通っていても定員オーバーなどの理由から、【2】の説明会に行かなければ入園資格が得られなかったり、抽選になったりというケースがあります。【3】の場合、人気の園では数日前から並ぶなんて話も珍しくありません。【4】の面接試験では子どもより保護者が見られている場合も。【5】は完全に時の運。

いずれも入園申し込み時期は前年の秋頃。それまでに入園資格を得るには、今すぐ情報収集を開始し、希望の幼稚園がどのタイプか確認して確認しておくといいでしょう。満2歳の春からプレ幼稚園に行くなら、情報収集はその前年から。となると、幼活は1歳からでも早すぎることはありません。

未就園児クラスに行ってみよう

多くの幼稚園は小さな子どもを持つママたちが交流できる未就園児クラスを実施しています。月1、2回の開催が多いようですが、そこでママ友ができたり、子どもとの遊び方が知れたり、幼稚園の先生に子育てについて相談できたりと、子育てサロンのような役目も果たし、子どもにもママにもメリット大。何より希望する幼稚園の未就園児クラスに通うことで、園の雰囲気を知ることができ、子どももなじみやすくなります。

時間と体力に余裕があれば、いくつかの幼稚園をかけ持ちし違いを見ておくのもいいですね。

早めに開始したのに、思わぬ落とし穴

わが家の場合は息子が生後6カ月の頃から、近所にある幼稚園の未就園児クラスに通っていました。2歳になったらここのプレ幼稚園、3歳になったら幼稚園の年少さんにと思い描いていたところ、プレ幼稚園の説明会で園長から衝撃のひと言が。「定員の関係で、プレに通っても入園できるのは半分ほどです」。

急遽、ほかの園も検討し始めた頃に引っ越しが決定。ホームページや口コミサイトなどで、転居先周辺の幼稚園情報を収集し、一番近所にある園のプレに通いました。しかし肝心の説明会には仕事で参加できず入園不可。この時点で息子、3歳の秋。このままでは半年後に通うところがない! 幼活はゼロから再スタートとなってしまったのです。

そして、幼活の結末は・・・

それから別の園で面接を受けるも落選。「まさかここもダメ?」と落ち込む暇もなく慌ててネットで検索し、プレに通っていなくても入園資格がある幼稚園を見つけて説明会に滑り込みました。その幼稚園も倍率は高かったものの、幸運にも抽選に当たって入園が決定。その瞬間、心から安堵しました。

生後6カ月からスタートしたわが家の幼活ですが、結局は一斉に願書配布が始まる入園前年の11月直前でゼロから再出発。それでも運良くいい幼稚園に入ることができました。

幼活体験から分かったこと

つい焦ったり不安になったりの幼活ですが、子どもはどこでも順応しその環境で楽しみます。園の教育方針やカリキュラムにこだわらずとも、「家から一番近い」「お友達が多い」「先生の感じがいい」など、選ぶ理由はいろいろあっていいはず。

幼活スタートから入園決定まで、どんなことがあるか分かりません。1つの園にしぼるのもいいですが、希望の幅を広げておくと「幼活」する心にもゆとりが持てそう。また幼活経験済みのママ友から聞く情報も心強いので参考に。

なんとか幼稚園の年少さんになれた我が息子、1学期の半ばを過ぎても毎朝、大泣きしながら登園しています。それでもお迎えの時間には、「楽しかったぁ~」と笑顔。入ってからも、3歳児の幼稚園生活は波瀾万丈ですが、過ぎれば短いこの時期をママも楽しみたいものですね。


※幼稚園の入園倍率、入園までの流れはエリアによって異なります。

文/菅谷環

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