連載コラム「井澤綾華の働くママごはん」第2回

赤ちゃんをキッチンへ! 生きる知恵 こまめに伝承

妊娠中から「わが子と一緒に料理をしたい」と夢見ていた私。多くの家庭はキッチンを危険地帯とし、赤ちゃんを立ち入り禁止にするようですが、私は娘が近づいてきたら調理用具を床に置き、作業を見せます。

包丁は危ないので、ボウルの中のものをマッシュしたりこねたり、ざるに入れたもやしのヒゲやインゲンのスジを取ったり。

何でも触りたがって口に入れたがる時期なので、熱いものや土つきの野菜は遠ざけなくてはいけないし、足元をうろうろされるのは困るときもあります。それでも興味を肯定し、台所を親子のコミュニケーションスペースにしたいのです。

ただし、作業台に物を置きっぱなしにはしません。娘の身長は70cmほどで、つま先立って手を伸ばすと台からはみ出ているものが触れます。包丁やまな板は端に置かず、使ったらすぐ片付けるようにしました。

IHコンロや鍋は、いつもと同じように見えても熱いことがある、と理解させなくてはいけません。本物の火は熱く、赤や青などの色を放ちながらメラメラ燃えることも、バーベキューなどの時に教えたい。

これからの時代、火を扱う機会は少なくなり、電気はスイッチを探さなくてもつくようになります。でも、災害のためにライフラインが途絶える可能性は常にあります。そんな時に途方に暮れない知恵を、こまめに伝承しなくては。林間学校や野外学習、炊事遠足などには積極的に参加させようと、今から意気込んでいます。

井澤綾華さん

管理栄養士

いざわ・あやか 天使大(札幌)を卒業後、2016年に空知管内栗山町地域おこし協力隊員に。17年、町内で農家を営む孝宏さんと結婚、18年に長女乃々華ちゃんが誕生。19年に育児休業から仕事復帰した。フェイスブックで野菜のレシピなどを発信中。札幌市出身。

Ranking

  • すべて
  • ライフスタイル
2024
4/25
THU

Area

北海道外

その他