【0カ月からの育児塾】赤ちゃんはお風呂が大好き ガーゼで体覆い、安心感を
写真はイメージ(チータン.C / PIXTA) 今回は生後1カ月ぐらいまでの赤ちゃんをお風呂に入れる時のポイントを解説します。北海道助産師会会長の高室典子さん(札幌)は「赤ちゃんはお風呂が大好きです。抵抗力がついてくる生後1カ月くらいまでは、大人と同じお風呂ではなく、専用のベビーバスなどを使って洗ってあげましょう」と話します。ベビーバスなどでお湯につかることを「沐浴(もくよく)」と呼び、細菌感染などから赤ちゃんを守る目的があります。赤ちゃんの肌は新陳代謝が活発で、おしっこやうんちでお尻が汚れる機会も多いため、できるだけ1日1回はお風呂に入れましょう。汗のかきやすい夏場は1日2回でもいいです。
下準備
沐浴の前に必要な物を準備しましょう=図参照=。
沐浴の場所は、赤ちゃんが寒くならないバスルームやリビング、湯を流しやすいシンクなどでベビーバスを置いてする人が多いです。ただ、電気の下だと、赤ちゃんにはまぶしいので、保護者の顔がよく見えるような場所を選んでください。お湯の適温は夏場は38~40度、冬場は40~42度。高室さんは「湯温計がない時は、ひじの内側をつけて温かく感じる程度を目安に」とアドバイスします。
入れ方
次に、赤ちゃんを湯に入れる時のコツです。洗う動作は利き手を使うとやりやすいので、首を支えるのは利き手ではない方の手がおすすめです。親指と中指で頭の固い骨の部分をおさえましょう。もう片方の手でお尻を持って、両方の手でしっかり支え、足からそっと湯に入れます。
裸の状態は赤ちゃんを不安にさせるため、ガーゼや布を覆うようにかけて入れるのがポイントです。ベビーバスの縁にひじを置くと赤ちゃんの頭の位置が安定します。手でゆっくりお湯をかけてあげながら、「気持ちがいいね」などと声掛けをしてあげることも大事です。
洗い方
赤ちゃんの体は、脇の下や指の間、膝の裏、お尻や股間など、いつも皮膚が重なっているようなところに汚れがたまりやすいです。高室さんは「発疹などないか確認しつつ、汚れやすい部分を重点的に落としていきましょう」と言います。
洗い方は「顔→頭→体」の順で洗います。顔は洗う用のガーゼで優しくなで洗いをしましょう。次に、頭をぬらして、せっけんをつけ、指の腹で優しく洗ったら、ガーゼや手で洗い流します。上半身を洗う時、ガーゼを全部取ってしまうと、赤ちゃんが驚いてしまうので、右側と左側に分け、どちらか一方にガーゼがかかっているようにして洗いましょう。
背中を洗う時は、赤ちゃんをうつぶせにすると洗いやすいです。コツは、利き手を赤ちゃんの脇の下に差し入れ、その手に赤ちゃんの胸を乗せるように返します。腕に赤ちゃんのあごを乗せるようにして支えると安定します。うつぶせにするのが苦手な場合は、無理せず、あおむけのまま背中に手を回して洗うのでも問題ありません。
軽く上がり湯をかけたら終了です。あらかじめ広げておいたタオルに赤ちゃんを乗せ、全身を包んで水分を吸い取らせるように、やさしくポンポンと押さえながら拭きましょう。その後は肌に保湿ケアをしっかりします。
高室さんは「お風呂は赤ちゃんの全身を観察する大切な機会です。生後1カ月を過ぎると大人と一緒のお風呂に入れるようになります。ぜひ赤ちゃんとのお風呂時間を楽しんで」と話しています。
こちらの動画では、もっと詳しい沐浴の入れ方や洗い方のコツ、服の着せ方のポイントも紹介しています。
取材・文/根岸寛子(北海道新聞記者)
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