余ったお正月食材をリメイク! 年末年始は親子でお菓子を作ろう

年末年始のおうち時間に、小さな子どもでも手伝えるお菓子作りはいかがでしょう。正月用の食材で余りがちな餅や黒豆、栗きんとんを使ったお菓子の作り方を、光塩学園調理製菓専門学校(札幌市中央区)の助教授で洋菓子担当の栗林理架さん(58)に聞きました。作り方のうち、子どもがお手伝いできるポイントを太字で紹介します。

教えてくれたのは

栗林理架さん

くりばやし・りか 光塩学園調理製菓専門学校の助教授で洋菓子担当。製菓衛生師/製菓1級技能士。

クリームしぼりが楽しい
「栗きんとんのモンブラン」

栗きんとんクリームの豊かな風味とホイップクリームの滑らかさ、クッキーの香ばしさが絶妙に合い、後を引くおいしさです。スポンジの型抜きやクリームしぼりでは、子どもの真剣な表情が見られるかも。「カスタードクリームはシュークリームやエクレアから入手してもOKです。なくても作れますが、栗きんとんクリームをしぼる途中で切れやすくなります」と栗林さん。

材料(6個分)

▼栗きんとんクリーム
・無塩バター(常温で軟らかくする)……20g
・栗を抜いた栗きんとん……100g
・カスタードクリーム……20g

▼ホイップクリーム
・生クリーム……80g
・砂糖……小さじ2
・栗……適量

▼その他
・スポンジケーキ……1枚
・栗の甘露煮の半切り……6個
・円盤形クッキー……6枚(直径約4センチ)

作り方

【1】栗きんとんを目の細かいふるいで裏ごしする。無塩バターをゴムべらで滑らかになるまで混ぜる。バターに栗きんとんを少しずつ混ぜ、全部入れたらカスタードクリームを加え混ぜ合わせる。しぼり袋に入れ、パスタくらいの細さのクリームが出るよう袋の先を切る。

【2】ホイップクリームを作る。生クリーム、砂糖、あればバニラエッセンス1滴程度をボウルに入れ氷水で冷やしながら、しっかり泡立てる。細かく刻んだ栗を混ぜ、直径1.5センチ程度の太めの丸口金を付けた絞り袋に入れる。

【3】アルミカップにクッキーを入れ、スポンジをクッキーより一回り小さい型で抜く。クッキーの上にホイップクリームを少ししぼり、スポンジを乗せる。スポンジと同じ大きさになるようドーム状にホイップクリームをしぼる。

【4】栗きんとんクリームを左右に動かして重ならないようしぼり、ケーキの向きを90度変え格子状にしぼる。その上にホイップクリームを少し乗せ、栗の甘露煮の半切りを置く。

作り方4

余ったお餅がおいしく変身
「黒豆鹿の子と栗鹿の子」

黒豆鹿の子と栗鹿の子

「鹿の子」の名前の由来は、豆の粒が隙間なく並ぶ様子が鹿の背の斑点を思わせるからだとか。黒豆や栗の優しい甘さと餅の食感が正月気分を盛り上げます。あんを丸めて餅を包む作業は泥んこ遊びのようで、子どもが熱中しそうです。栗林さんは「年賀の来訪者に喜ばれる和菓子です。餅はあんこで全部を包まなくても大丈夫。鏡餅は硬すぎるので避けて」と話します。

材料(各3個分)

▼求肥
・餅(切り餅やしゃぶ餅)……60g
・砂糖……大さじ3
・湯……大さじ2~3

▼つや出し寒天
・粉寒天……2g
・水……120cc
・砂糖……60g

▼その他
・こしあん……120g
・黒豆……約80g
・栗の甘露煮の半切り……9片
・片栗粉……適量

作り方

【1】鍋で湯を沸かし、まな板の上に茶こしで適量の片栗粉を薄く振る。沸騰したら火を止め、餅を1枚ずつ入れ、くっつかないよう軽く混ぜる。

【2】餅が伸びるほど柔らかくなったら1枚ずつ湯から引き上げ、砂糖を入れたボウルに移す。砂糖が溶けて餅がまとまるまで、よく混ぜる。湯を大さじ1ずつ加えて混ぜ、固さを調整する。

【3】餅を片栗粉の上に乗せ常温に冷えるまで置く。これで求肥が完成。茶こしで適量の片栗粉をふりかけて2センチ角に切り、さらに全体に適量の片栗粉をまぶす。

作り方3

【4】こしあんを6等分し手で丸くこねる。求肥の片栗粉を払い、こしあんで包み丸くする。求肥のうち3個は黒豆鹿の子にする。1個ずつ底面を除く全面に黒豆を付け、しっかり押さえ形を整える。残りの求肥は栗鹿の子にし、1個に栗の甘露煮3片を付け軽く押さえる。

作り方4の1

作り方4の2

【5】水に粉寒天を入れて混ぜながら一煮立ちさせ、しっかり溶かす。砂糖を入れて混ぜ、もう一度沸騰させ火を止める。

【6】仕上げに寒天を塗る。余分な寒天が落ちるよう、フォークの上に鹿の子1個を乗せて鍋の上に持って行き、はけで寒天を全体に塗る。フォークから外し、寒天が固まるまで常温で置く。


取材・文/町田誠(北海道新聞編集委員) 写真/浜本道夫(北海道新聞写真部)

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