連載コラム「瀬川院⻑のすくすくカルテ」第18回

ワクチンの接種間隔変わったの? 不活化なら制限なしも

「瀬川院⻑のすくすくカルテ」第18回

Q.質問

最近、ワクチンの接種間隔に変更があったと聞きました。どのようなことなのでしょうか。

A.回答

ワクチンは、病原性をなくした不活化ワクチンと、病原性を弱めて使う生ワクチンに分けられます。不活化ワクチンには肺炎球菌やインフルエンザ、B型肝炎、ポリオ、日本脳炎などを防ぐワクチンが含まれ、生ワクチンにはBCG、麻疹(はしか)、風疹、水痘、ロタウイルス胃腸炎などを防ぐワクチンが含まれます。

これまで、ワクチンを続けて接種する場合は、不活化ワクチン接種後は6日以上、生ワクチン接種後は27日以上間隔を開けるよう定められていましたが、10月1日から、生ワクチンの注射を続けて打つ場合を除き、間隔の制限がなくなりました。

不活化ワクチンと、口から飲む経口生ワクチンは、他の不活化ワクチンや生ワクチンとどのような間隔で接種しても、互いの免疫が影響されないことが明らかになったからです。

これからインフルエンザワクチンの接種が始まります。接種間隔の制限がなくなったことで、乳幼児が複数の病気の予防接種を受ける場合のスケジュールの組み立てが楽になると考えられます。

ただし生ワクチンの注射の場合、次に生ワクチンを注射するまでに27日以上間隔をおく必要があり、同じ種類のワクチンの接種を複数回受ける場合も、これまで通りワクチンごとに決められた間隔を守ることが必要です。注意しましょう。

(瀬川雅史=のえる小児科院長)

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