• 大泣きした後、足に力が入らない 「もやもや病」幼少時に発症多く

    瀬川院⻑のすくすくカルテ #37
    北海道新聞朝刊「⼦育て⾯」で毎⽉第2⾦曜⽇に連載中のコラム。のえる⼩児科(札幌市豊平区)の瀬川雅史院⻑が、⽇常診療の場でママ達から受ける様々な質問に答えます。

    Q.質問
    7歳の次女が登校前に兄と大げんかをして10分ほど大泣きをしたところ、突然右足に力が入らなくなりました。30分ほどですっかり元通りに戻ったのですが、何が起こったのでしょうか。次女はこれまで大きな病気をしたことはなく健康そのものでした。


    A.回答
    このお子さんは朝一番で外来に来られました。普通に歩いて診察室に入り、受け答えも問題なく、診察所見でも異常なくいたって元気でした。しかし、急いで検査が必要と考えて脳神経外科に紹介状を書き、すぐに受診してもらいました。後日、脳神経外科から来た返事には「もやもや病」の診断名が書かれてありました。

    もやもや病とは日本人に多発する原因不明の脳血管疾患です。脳内の両側の内頚(けい)動脈の末端に狭窄(きょうさく)もしく閉塞(へいそく)があり、その周囲に「もやもや」とした異常血管網を認めるため、もやもや病と名付けられたのです。発症年齢は分布の山が二つ現れ、5歳を中心とする高い山と30~40歳を中心とする低い山を認めます。

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    もやもや病の症状は、偶然見つかる無症状のものから、一過性もしくは持続する神経症状を呈するものなど実に多彩であるとされます。小児では血液が脳に十分に供給されない虚血症状により発症することが多いとされます。それには意識障害、脱力発作(手足のまひ)、感覚異常、けいれんなどの症状が含まれます。

    このような神経症状は激しく泣いたり、過激な運動や吹奏楽の演奏などによって起きる過呼吸で誘発されるのが特徴です。このお子さんも兄妹げんかで大泣きしたことが症状の引き金になったと思われます。

    もやもや病患者の7%は、頭痛が主な症状とされています。朝方に吐き気、嘔吐(おうと)を伴う強い頭痛を示すとされ、片頭痛と区別がつかない場合があるので注意が必要です。治療は外科的治療が一般的で、場合により内科的治療も行われますが、何よりこの領域の専門医にきちんと診てもらうことが大切です。

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