• おっぱいを嫌がる 「抱っこは楽しい」再学習

    瀬川院⻑のすくすくカルテ #33
    北海道新聞朝刊「⼦育て⾯」で毎⽉第2⾦曜⽇に連載中のコラム。のえる⼩児科(札幌市豊平区)の瀬川雅史院⻑が、⽇常診療の場でママ達から受ける様々な質問に答えます。

    Q.質問
    2カ月の長男がおっぱいを急に吸わなくなりました。出産時の出血多量で貧血がひどく、産後あまり授乳ができませんでした。赤ちゃんは、うまく吸えず乳頭保護器をずっと使っています。ミルクとの混合栄養でやってきましたが、おっぱいをだんだん嫌がるようになり、1週間前から授乳しようとすると嫌がってのけぞってしまいます。母乳は搾乳して哺乳瓶で飲ませていますが、とても困っています。


    A.回答
    赤ちゃんが乳房に吸い付かなくなる現象はそう珍しくはなく、「いわゆる乳頭混乱」とか「乳頭のえり好み」などと呼ばれています。頑として吸い付かないのは「乳房拒否」と言います。

    なぜ起きるのかはよくわかっていませんが、いくつか起きやすい条件があることはわかっています。たとえば、早産児や小さく生まれた子などで、哺乳力が弱く効果的に乳房に吸いつけない場合や、母親の乳頭・乳房に赤ちゃんが吸い付きにくい条件がある場合、母乳の分泌が少ない場合―などです。ご相談のケースはそういう要因が重なり合い、おっぱいに吸い付かなくなったと思われます。

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    もう一度おっぱいに吸い付いてもらうために、「赤ちゃんが主導する吸着」という米国の小児科医が提唱した方法があります。これは母親が赤ちゃんを胸に抱き、授乳はせず、お話ししたり、歌を歌ったりなどして、母親に抱かれることが楽しいという経験を根気よく再学習させる方法です。赤ちゃんが「授乳拒否」をするとつい頭を押さえて授乳してしまいがちですが、赤ちゃんは頭を押さえられるのがとても嫌いで、それが「授乳拒否」をさらに悪化させることになります。

    この方法は「授乳拒否」をする赤ちゃんに有効なことが多く、吸い付けるになるまでの期間には個人差がありますが、だいたいはおっぱいに吸い付くようになります。相談のお子さんはこの方法を2週間ほど行い、乳頭保護器を使わなくてもおっぱいに吸い付くようになりました。

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